がーわのたびレポ

日本各地の移動手段や観光地、宿泊施設をじっくりと紹介!

【長野旅行記】長野県の端っこ南小谷を観光する 長野鉄道縦断旅⑤

こんにちは。

今回は長野県の北部、山の中に位置する小谷村の南小谷駅周辺の旅行記をお届けします。

松本駅から観光列車リゾートビューふるさとに乗車し大糸線をひた走って到着したのが南小谷駅南小谷駅がある小谷村は長野県の北西部の端っこにあり、新潟県糸魚川市に隣接している自治体となっています。観光列車の終着駅にもなっているほどの南小谷駅。そんな駅周辺には何があるのか、観光列車の人々を惹きつけるような見どころがあるのか、紹介していきます。

 

以下目次です。

 

それではスタート!!

JR東と西の境界線南小谷駅

リゾートビューふるさとを終点まで乗車しやってきたのは終点の南小谷駅。まず駅名の読み方、南小谷と書くにも関わらず「みなみおたり」と読むようになっています。

この駅で運行会社がJR東日本と西日本で変わるようになっており、南小谷以南は電化、以北は非電化区間となっています。この南小谷で完全に運用が分けられており、南小谷駅を超えて移動するには必ずこの駅での乗り換えが必要になります。

 

乗車してきたリゾートビューふるさとは2番線の到着。改札は1番線に面している形になっているので、階段を登り橋を渡って改札へと向かう必要があります。

観光列車なのにここ!?って感じですが、1番線には東京方面へ直通する特急あずさが停車中なのと、3番線に糸魚川行きの列車が着き乗り換えしやすいことを考えると納得してしまいます。

 

自動改札機はないので、改札にいる駅員さんに切符を渡して下車します。窓口上には南小谷駅の時刻表があります。糸魚川方面も松本方面も本数がかなり少なく限界感を感じます。それぞれ接続が考慮されているはずなので、南小谷駅で乗り換えのために下車して観光するということはそこまではないと思います。

 

駅構内は待合室とみどりの窓口、券売機があるくらいで、コンビニやお店などはありません。駅の壁には特急あずさの車両の絵がでかでかと飾られています。1日1本でも直通で東京新宿まで行けるのは確かにすごいことなのかもしれません。

気になるのはその下。なんと地元小谷中学校と小学校の活動記録?というか宣伝のようなものが掲示されています。普通なら地域の市役所や自治会館なんかで見るようなものが駅に掲示されており新鮮でした。駅も地域の重要な拠点なんですね。

 

駅の外へと出てきました。駅の規模としてはそこまで大きくなく、駅前には商店が1つあるだけで他は何もありません。駅は蔵造りのようになっており、風情を感じる外観になっています。

駅前にはバス停があり、小谷村営バスがやってきます。本数は少ないですが小谷村の観光地である栂池高原へはここからバスに乗車して向かうことができます。

 

南小谷駅の駅前には顔出し看板があります。書かれているのは「塩の道千国街道」の文字。千国街道は姫川に沿って新潟の糸魚川から松本まで続いている道で、書かれている通り塩が運ばれた道として重要視されていました。

敵に塩を送るという言葉がありますが、その言葉の由来となった道でもあるようですね。

 

南小谷駅前には周辺の案内図が設置されています。案内図自体も非常に大きいのですが、縮尺も非常に大きい…南小谷駅を中心に大糸線5駅分も描かれています。

駅から遠く離れたところに見どころの観光地があるということの裏がえしでもありますかね。だからといって周辺にレンタカー屋さんがあるというわけではないんですよね。

今回は南小谷の滞在時間が1時間ちょっと。この地図のごく一部の範囲を歩いて回っていきます。

 

南小谷駅周辺を散策する

駅前に伸びている国道148号線を少しだけ歩いてやってきたのはおたり名産館と小谷村郷土館。この裏側には小谷村の村役場があり、小谷村の行政の中心地がこのあたりにあることが分かります。しかし、正直なところ街の中心とは思えない町並みですね。山に挟まれた川沿いの街ということもあって、そこまで平地がないというのも原因かと思います。

 

さてまずはおたり名産館。メインはレストランで小谷村のそばをはじめ様々な地元グルメを楽しむことができます。びっくりしたのは熊。最近はジビエ料理といって様々な動物のお肉料理が流行ってはいますが、まさかの熊。非常に気になるグルメなんですが、お腹の関係でここはスルー。小谷村でご飯が食べれなさそうなことを見込んで食べてきていましたが、さすがにレストランはありましたね。

 

お隣には小谷村郷土館があります。この日は小谷村文化祭なるものが開催されており入館は無料になっていました。ラッキー。

館内は山に挟まれた豪雪地帯である小谷村の昔の人々の生活の知恵、そして度重なる土砂災害の歴史そして復興などの小谷村に関する歴史をメインに展示がなされていました。館内自体も田舎のおばあちゃん家の雰囲気があって、初めて訪れたのですが懐かしい気分に浸ることができました。

 

南小谷駅から郷土館名産館へ向かう途中にあった建設中の道路。こちらは雨中バイパスといって松本と糸魚川を結ぶ高規格道路の一部となる予定のバイパス道路です。

松本と糸魚川を結ぶ国道のうちこの小谷村のあたりは土砂災害や豪雪などで度々不通になることがあるようで、山を貫いて走る道路の開通が急がれているようです。鉄道が威力を発揮する場面では?と思いますが、会社を挟んだ直通列車はなく、また大糸線経由よりも新幹線経由の方が早かったりと、大糸線にはそこまで力を入れる必要がないようですね。

 

南小谷駅で鉄道見物

名産館と郷土館の見学を終えて南小谷駅へと戻ってきました。糸魚川行きの列車は既に出発しており、3番線には信濃大町へと向かうJR東日本の電車がやってきていました。

山に囲まれた長野県の端っこの駅でも東京行の特急列車に観光列車、そして普通列車が集まる時間があるのはすごい事です。やっぱりお客さんを小谷村に集めるアクセス手段は充実しているんですよね。これを活かせればよいのですが。

 

帰りは新宿へと直通する特急あずさに乗車、はせずに外から見送ります。ここから約4時間をかけて新宿まで走っていく特急あずさ。外から見た感じでは乗車人数は数えることができるほどで、過剰輸送なように感じます。

が、ここからスキーリゾートとして名高い白馬や黒部アルペンルートの長野側入口信濃大町などを経由していくので、そこから乗客が増えていくはずです。

 

それでは南小谷駅に戻ってきました。帰りは再びリゾートビューふるさとに乗車して松本駅まで戻ります。帰りは日没の時間も迫っているため、本来の快速列車として大糸線をどんどん進んでいきます。

南小谷から乗車する乗客はそこまで多くなく、がらがらな状態で南小谷駅を離れていきました。土日とはいえさすがに南小谷から乗車していく人は少ないようですね。

 

 

ということで以上南小谷旅行記でした。

南小谷での滞在時間は1時間と少し。観光地である栂池高原へ向かうには時間が短く、今回は駅周辺での滞在を選択しました。歩いていける範囲に名産館と郷土館という見学できる施設はあり、今回スルーしたレストランで食事をとっていればちょうどいい観光になったかもしれませんね。

JR西日本大糸線に乗り換えて糸魚川方面へ数駅進むと、道の駅や温泉があるような駅もありますが、1時間で帰ってくるのは不可能に近いですからね。南小谷観光は郷土館の見学と地元のグルメを食べる。これが最適解かなと思います。

そのうち糸魚川方面へと抜ける旅もしてみたいですね。

 

この記事は2022年10月下旬の情報です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

watabimaruga.hatenablog.com

【乗車記】リゾートビューふるさと アルプスのふもと大糸線を走る観光列車

こんにちは。

今回は長野県を走る観光列車リゾートビューふるさとの乗車記をお届けします。

リゾートビューふるさとは土休日を中心に長野県長野駅から篠ノ井線を走り松本駅から大糸線に入り南小谷駅までを1日1往復している観光列車です。長野県の自然豊かな景色を列車で移動しながら、車窓から楽しむことができます。また、観光列車ならではの車窓観光案内、車内でのイベント、下車観光など様々なコンテンツが用意されており、ただ乗るだけで長野県の魅力を感じることができます。

今回は長野県の松本駅から乗車、大糸線を進み終点の南小谷駅までの区間を乗車することにしました。ゆったり過ごすことができる車内や車窓の眺め、下車観光までじっくりと紹介したいと思います。

 

以下目次です。

 

それではスタート!!

信州の自然を楽しむリゾートビューふるさと

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旅の始まりは松本駅です。リゾートビューふるさと長野駅が始発駅ですが、今回は行程の都合上、途中駅の松本駅から乗車していきます。

松本駅の発車時刻は11:43と昼前の時間帯。当日東京から中央線特急に乗車しても間に合うような時間設定になっています。

 

ホームにやってきました。今回乗車するリゾートビューふるさとの車両になります。2両編成の列車はハイブリット車両になっており環境に優しい乗り物です。

形としては同じJR東日本五能線を走るリゾートしらかみや新潟を走る快速海里などと同じ列車の形式となっています。

 

車両の側面は長野県のマスコットであるアルクマのラッピングが施されており、至るところにアルクマが描かれています。このラッピングはアルクマが登場して10周年を記念したもので、執筆時(2023年1月)には既に終了しています。せっかく長野のキャラクターなので定期的にラッピングしたらいいのにとは思います。

 

松本駅の発車案内には臨時等の表示ではなく、きちんと快速リゾートビューふるさとと書かれています。車両側面にあったリゾートビューふるさとのロゴと同じ色が使われています。ゾとビの濁点部分も色が付いていますね。

また、松本駅を発着する大糸線篠ノ井線系統とは少し離れた切り欠きホームの6番線を使用することが多いのですが、このリゾートビューふるさとは長野からやってくることもあって2番線を使用しています。

 

土休日を中心に定期的に走っている快速観光列車のため、足元には乗車位置がオリジナルのもので用意されています。1号車は松本の象徴でもある松本城があしらわれたデザインのものになっていました。さすが観光列車です。

長野始発の観光列車ではありますが、東京圏とのアクセスがいい松本駅からの利用もかなり多いからこそ専用の乗車位置があるのでしょう。

 

車両側面には快速リゾートビューふるさとの文字。行先である南小谷の文字は出ていませんね。南小谷まで乗る人が少ないのか、というよりも観光列車としての要素が強く、どこどこへ移動するために乗車しようというお客さんは少ないのでしょうね。

 

今回は南小谷方面で後ろの号車である1号車に乗車していきます。 長野県のマスコットアルクマに迎えられて車内へと入っていきます。

 

ゆったりした車内の紹介

車内に入ってきました。リゾートビューふるさと長野駅から南小谷駅までを往路は4時間20分ほど、復路は3時間15分ほどかけて走るため、車内はゆったりとした時間を過ごせるような空間となっています。座席は1段高い位置に設定されており、リゾートビューの名に恥じない迫力のある車窓が楽しめるようになっています。

車内通路上部にはモニターが設置されており、リアルタイムの前面展望などが放映されています。

 

1号車の車端部にはアルクマ用の座席が用意されています。座席1つ分をがっつり使うほどの大きさのアルクマ。車外のラッピングだけではなく、車内でも存在感を示しているアルクマなのでした。

ちなみにアルクマのプロフィールを覗くと趣味が信州旅行になっているので、こうやってリゾートビューふるさとに乗って毎週末信州を旅しているのですかね。

 

1号車、2号車ともに乗務員室のすぐ後ろに展望スペースが位置しています。このスペースから前面、後面展望を楽しむことができます。

展望スペースにはリゾートビューふるさとの乗車記念スタンプや沿線の見どころ案内、篠ノ井線大糸線の写真集など関連した品々が設置されています。どれも自由に見ることが出来るので、旅の予習復習もかねてチェックしておきたいですね。

 

座席は足元がとにかく広めに設定されています。上に荷物棚はありますが、足元にも大きな荷物を置けるほどの広さになっています。

座席には背面テーブルやドリンクホルダーも設置されていて長時間の旅を過ごせる設備が整っています。長野駅を午前中に発車し、南小谷駅に到着するのは午後2時台。したがって車内で昼食という方も多いはずなので、テーブルはありがたい大きさになっています。

 

1号車と2号車の間には化粧室に洗面台、そして車内販売の冷蔵庫が置かれています。車内販売はワゴンで回ってくるわけではなく、車内を巡回しているアテンダントさんに声をかけて購入する形になっています。見えているだけでもりんごジュースなどご当地のドリンクが揃っていますね。今回は特に購入はしませんでした。

 

こちらは展望スペースにあった車内販売のグッズメニューです。リゾートビューふるさとの車内でしか買えないグッズが用意されていました。長野県で走っている他の観光列車、おいこっととHIGH RAIL1375とコラボしているグッズも用意されていました。

ちなみに乗車記念スタンプも3種類の観光列車のスタンプが押せるような台紙になっています。すべて乗ってスタンプ押したくなっちゃいますね…

 

松本駅から大糸線を進む

松本駅には11時33分に入線、10分間の停車を挟んで11時43分に発車していきます。松本駅までの間と松本駅から先で進行方向が変わるため、松本駅では座席の回転をする必要があります。松本駅から乗車すると座席が進行方向とは逆向きになっているのでまずは座席を回転することから始まります。

松本駅では駅員さんたちによるお見送りを受けつつ大糸線を進んでいきます。

 


松本駅を出発し進行方向右側に一瞬松本城を眺めつつ、大糸線しか止まらない来た松本駅を過ぎると長野方面へ向かう篠ノ井線と別れて大糸線へと入っていきます。

大糸線に入っての最初の見どころは梓川です。景勝地上高地から流れてくる清流梓川。そんな梓川を渡ると北アルプスの麓を北上していきます。

 

穂高駅で30分の下車観光

松本駅から20分ほどで大糸線最初の停車駅穂高駅に到着します。こちらの穂高駅では停車時間が33分設けられており、駅の外に出て観光をすることが可能です。

穂高駅はわさびで有名な安曇野市に位置しており、徒歩5分のところに穂高神社があります。到着前の車内放送では穂高神社参拝をおすすめしていますが、出発時間までに戻ってくれば自由に行動することが可能です。

 

今回はおすすめに従って穂高神社を参拝してみることにしました。駅前には観光ガイドの方が待っており、解説しながら穂高神社まで案内してもらえます。下車して観光する人を一通り待ってからの出発になるので、自分で先に穂高神社へと向かうお客さんも見られました。

 

ガイドさんの話を聞きながら駅前の大通りを歩くこと数分すぐに穂高神社の鳥居が見えてきました。表参道とは別の場所から境内に入っていくことにはなりますが、それでも大鳥居が迎えてくれ、穂高神社の神域を感じることができます。

 

御祭神は穂高見命という海の神様。海のない長野県に海の神様が祀られているのも何とも不思議に感じますが、これは安曇野の地名の由来となったこのあたりに住んだ安曇族が元々は海運を生業として北九州におり、このあたりに移り住んだ際に海の神様をこの地に祀ったことがもとになっているようです。

実際に穂高神社の例祭では船の山車が曳かれるようで、そのあたりにも海との関りを感じることが出来るようです。リゾートビューふるさとの観光客以外にも、地元の人や観光客が多く賑わいのある神社でした。

 

リゾート地の信濃大町と白馬を通り抜ける

穂高駅での観光を終えて列車に戻り、再び南小谷に向けて大糸線を進んでいきます。

車内では昼食代わりに松本駅で購入してきた信州名物おやきを頂きます。定番の野沢菜といいたいところではありますが、きんぴらとあんこの邪道をいきました。というかきんぴらは王道ですかね。目でも舌でも信州を感じていきます。

 

穂高神社を案内してくれたガイドさんがそのままリゾートビューふるさとに乗り込み、信濃大町駅まで車窓のガイドを続けてくれます。

松本駅から1時間20分ほどで高瀬川を渡って信濃大町駅に到着します。信濃大町駅は温泉があるリゾート地であることに加えて、黒部立山アルペンルートの長野側の起点でもあります。ここまで雲に隠れていた北アルプスの山々ですが、信濃大町付近だけその姿を少し見せてくれるようになりました。

 

信濃大町駅では10分の停車時間があります。車内に残るも良し、ホームに出て駅を見学したり外からリゾートビューふるさとの写真を撮影するのも良しです。信濃大町駅のホーム上には駅そばがあり美味しそうな写真とにおいが漂ってきます。10分の停車時間でチャレンジする人はいるのでしょうか。この日はいませんでした。

信濃大町駅を出発する際には太鼓で合図出されて出発をします。

 

信濃大町駅を出てから次に停車する白馬駅までは30分ほどかかります。その間に車窓に広がるのは湖。青木湖、中綱湖、木崎湖の3つの湖があり総称して仁科三湖と呼ばれている湖です。

それぞれの湖で釣りや湖畔キャンプなどのアクティビティが楽しめるのが特徴で、湖上の小さな船で釣りをしている人がリゾートビューふるさとに向かって手を振ってくれる場面も見られました。

 

松本駅発車から2時間半、白馬駅に到着しました。長野オリンピックのスキージャンプの会場がある白馬。現在もスキーリゾートとして有名な観光地になっており、ここ白馬でも多数の下車がありました。

リゾートの中心部は駅から少し離れており、中心部には長野駅との間を直接結ぶバスがあり本数もかなり充実しています。白馬へのアクセスという面ではバスの方が優位に立っているように思えます。

 

謎の終着駅南小谷に到着

白馬駅を過ぎると姫川沿いをひたすら進んでいきます。明らかに両側に山が迫るようになってきて、山間部に入っているとはっきりわかるようになってきました。

ここまで来ると車内のお客さんは松本乗車時の半分以下まで減っていました。

 

松本駅発車から約3時間20分、終点の南小谷駅に到着しました。南小谷駅には1日1往復存在する東京方面との直通で運行されるあずさ号が停車していました。また写真には映っていませんが、反対側のホームには大糸線新潟県糸魚川まで向かうJR西日本の列車が停車中です。

リゾートビューふるさとを下車したお客さんもかなりの人数が糸魚川行きに吸い込まれて行きました。

 

南小谷駅の外に出てきました。駅には長野県を走る列車やリゾートビューふるさとの横断幕が掲げられています。完全に観光地のような雰囲気になっていますが、実際どのような見どころがあるのか、次回南小谷旅行記をお届けしたいと思います。

ということで以上リゾートビューふるさとの乗車記でした。

長い長い列車の旅で途中寝てしまうこともありましたが、楽しい観光列車の旅になりました。せっかくなので長野まで乗り、姨捨の景色を見たかったのですが叶わず。また今度乗る時が有れば長野松本間も乗ってみたいです。

 

この記事は2022年10月下旬の情報です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

【宿泊記】あづみの湯御宿野乃松本 絶景の温泉と盛りだくさんの信州名物

こんにちは。

今回は長野県は松本の宿泊記をお届けします。

宿泊したのは毎度おなじみドーミーインの和風版御宿野乃松本。天然温泉の大浴場に夜鳴きそば、そして地元の名物グルメを楽しめる朝食と、絶対に外さないホテル。しかも2022年の4月にオープンしたばかりの新しいホテルです。

松本駅から徒歩5分ほどの距離にありながら、最上階にある大浴場ではアルプスの山々を望みながら温泉を楽しめる最高の宿になっています。ゆったりステイすることを目的として滞在時間を長めにとって宿泊してきました。

いつも通りの満足度の高いサービスや部屋などじっくり紹介していきます。

 

以下目次です。

 

それではスタート!!

松本駅にほど近いアクセス

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松本駅松本城がある東側の出口、お城口から南へと歩くこと約5分、見えてきたのが今回宿泊する御宿野乃松本です。お城口の目の前の道をまっすぐ進むだけなので、道に迷う心配もなくすぐにたどり着くことができます。

駅からホテルまで歩く間にバスターミナルにくっついた商業施設があるほか、飲食店もあるので利便性は非常に高くなっています。さすが駅近のホテルです。


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和風ホテルとあって入口から和を感じるような作りになっています。

ビジネスホテルと聞くと違和感を感じるような、まさに温泉旅館の入口です。

 

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1階はフロントもとい帳場になってます。館内は畳敷きになっているので入口で靴を脱いで上がるようになっています。この靴箱で混雑具合を伺えるのもいいですよね。靴下や裸足のまま歩くのが嫌だという場合も館内で履くことのできる使い捨てスリッパをもらうことができます。

ちょうど旅行支援が始まっている時期だけあってチェックインは混雑。待ち時間が発生していました。

 

アサインされた部屋のある5階フロアのエレベーターホールです。畳敷きで清潔感があります。エレベーターは2基、かなり混雑しているようでしたがそこまで長い時間待っていることはありませんでした。

 

和風ツインルームの紹介

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今回は友人との2人旅だったのでツインルームを利用しました。広さは20㎡ほどです。

和風ドーミーインということで、従来のドーミーインと同じように水回りとベッドルームの間には扉があって仕切られています。


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部屋の入口すぐのところにはクローゼットです。館内どこでも着て過ごすことが出来る館内着が掛けられています。しっかり野乃のロゴが入ったオリジナルスタイルです。

その奥には洗面台。ドーミーイン系列はユニットバスではなくシャワーブースと洗面台が分かれている独立スタイルになっています。

 

クローゼットと洗面台の反対側にはトイレとシャワーブースがあります。どちらもつながって存在しています。いつも大浴場に入るのでこちらのシャワーブースを使ったことはないのですが、実際使い心地はどうなんですかね。今度検証してみるべきですね。

 

洗面台の下には冷蔵庫があります。最近の野乃ではウェルカムご当地ドリンクがサービスとして用意されているようです。ここ松本はりんごジュースでした。長野もりんごの名産地なので、しっかりご当地を味わうことができます。ミネラルウォーターも入っていました。

冷蔵庫の横には電気ケトルカップなどが入っていました。ちなみにアメニティは1階のアメニティバーから必要なものを持っていくスタイルに改められています。

 

こちらはベッドルーム。畳敷きで低めのベッドが2台用意されています。セミダブルサイズとまではいきませんが、1人でもかなり広々と使えるベッドサイズになっています。

ベッドの間には電源とUSB電源がそれぞれ2つずつ用意されていました。写真奥左側には空気清浄機と温泉で使用したタオルをかけておく場所があります。

 

ベッドの横にはテーブルとチェアが用意されています。和風を意識したものになっていました。テーブルの上にはテレビのリモコンとエアコンのリモコンが木製の枠に入れられていました。

 

こちらはデスク、その上にテレビが置かれています。テレビは館内案内や混雑状況が見られる仕様。画面も大きく金曜ロードショーを迫力満点で見ることができました。

テレビの下には大浴場へ持っていけるようにタオルがセットになっているかごが用意されています。

 

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最後に5階の部屋からの眺めです。大浴場のある最上階からの眺めに比べると低い目線になりますが、篠ノ井線の線路はかなり近くに感じます。いわゆるトレインビューの部屋でした。松本駅の手前の部分で特急あずさや特急しなのも走る場所になるので、普段見慣れないような列車が通るのも面白かったです。

 

景色抜群の大浴場と安定のサービス

最上階の10階には大浴場があります。あづみの湯という名前が付いており、看板にはこのあたりの名物であるりんごも描かれています。


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こちらは最上階の湯上り処です。風呂上がりに欠かせない瓶牛乳はもちろん、サウナドリンクであるオロポを作れるようにオロナミンCポカリスエットも売られている自販機がありました。

 

湯上り処の窓からは最上階からの眺望を楽しむことができます。大浴場内は撮影することができませんが、湯上り処からの眺めとほぼ同じような景色を見ながら温泉に浸かることができます。
見どころとしては奥に見える北アルプスの山、そして盆地に広がる松本の町並み、さらには目の前に篠ノ井線車両基地が見えています。新宿と松本を結ぶ特急あずさの車両も多く停められています。

 

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こちらは湯上り処にあるアイスキャンディー。夜の時間帯にサービスとして提供されています。チョコバーからモナカ、カルピスアイスまで大きく4種類のラインナップです。部屋に持って帰って食べるもよし、湯上り処で景色を楽しみながら食べるも良しです。


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湯上り処には漫画コーナーもあります。種類も多く、有名どころの作品は揃っていたと思います。気になるアニメの原作を先取りして読んでしまうかどうかいつも悩みますが、結局だらだらしてしまい漫画を読んでいる時間は無くなるんですよね。


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夜の時間帯は1階のレストランにて夜鳴きそばの時間です。

この時間のラーメンは罪の味がしますが、まろやかな醤油味でちょうどいいんですよね。そしてトッピングの海苔がうまい。この時間でも許せるラーメンになっているのですが、ご当地の名物をトッピングするのも夜鳴きそばの楽しみ。松本の名物を載せてみることにしました。
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はい。松本名物山賊焼き載せの夜鳴きそばです。

山賊焼きがあまりにもでかすぎてなんなのか全く分かりませんね。山賊焼きはこの時間にはヘビーな揚げ物なので、この時間帯に全く優しくない魔のラーメンが爆誕してしまいました。でもこの組み合わせうまくないわけがない。ちゃんと完食させていただきました。

 

信州名物盛りだくさんの朝食

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さてさてお待ちかねの朝食のお時間。野乃松本も地元のグルメが満載の朝食を楽しむことができます。会場は1階のレストラン。入り口には定番の野乃松本ならではのメニューを紹介する朝食ボードが用意されています。カラフルで食欲がそそられます。

 

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こちらが取ってきた朝食になります。お皿からはみ出すレベルの品揃え!定番朝食からご当地グルメ、ドリンクもご当地ものが揃っています。

まずドリンクには信州りんごジュースとながの牛乳。小鉢にも信州なめ茸おろしがあります。


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ご当地ものとしては信州そば、七味はもちろん長野の八幡屋磯五郎のものでした。そしてそんなそばに関連してそば団子。その横には見切れていますが、信州アルプス牛鍋もあります。

写真には載っていませんが、他に野沢菜漬け、わさびふりかけといったご飯のお供勢もご当地色を出していました。


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こちらはメインとなる信州サーモンちらしです。海のない長野県にサーモン?となりますが、信州サーモンは養殖されたものでマスとトラウトの混合種だそうです。海のサーモンと遜色ない味や脂乗りを感じられました。野乃松本の朝食では最も押されているメニューではないかと思います。


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最後はデザート。フルーツからカットケーキ、わらびもちと種類も充実しています。そしてご当地デザートとして八ヶ岳のヨーグルトが用意されていました。ヨーグルトはその製品の性質上ご当地モノが多いデザートになっていますが、そんな地元のヨーグルトが食べられるのは嬉しいですよね。

 

 

ということで以上野乃松本の宿泊記でした。

さすがのクオリティとしか言いようがないですね。松本の街とアルプスを見ながらの温泉も湯上りサービスもすべてが充実していました。

最近はテレビ等でドーミーイン系列が紹介されるようになり、また旅行支援が始まったことから宿泊した日もかなりの混雑を見せていました。しかし部屋のテレビで温泉やレストランの混雑状況を把握できるので、大混雑に見舞われることはほとんどありませんでした。素晴らしいシステムですね。

今後もドーミーイン系列はしっかり追いかけて泊まっていきたいと思います。

 

この記事は2022年10月下旬の情報です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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【長野旅行記】諏訪湖畔の温泉街上諏訪を観光する 長野鉄道縦断旅②

こんにちは。

今回は長野県諏訪湖のほとりに位置する上諏訪旅行記をお届けします。

長野県の真ん中あたり、天竜川の源流である諏訪湖の湖畔にある上諏訪の街。湖畔という恵まれた立地に加えて温泉も湧いており、さらに東京とも中央本線1本で結ばれているといういいとこどりの観光地として有名です。

上諏訪駅から徒歩で行ける範囲に諏訪湖や温泉街、そしてお城まで集まっているため、短い時間でも上諏訪の観光地をしっかりとめぐることができます。今回は1時間半で回ってきた上諏訪観光の様子を紹介していきます。

 

以下目次です。

 

それではスタート!!

東京からも1本!玄関口の上諏訪駅

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上諏訪観光の起点となるのは列車で来る場合だと中央本線上諏訪駅です。上諏訪駅は新宿と松本を結んでいる中央線特急あずさの停車駅にもなっており、新宿からはおよそ2時間少々でやってくることができます。

東京からアクセスの良い温泉地というと伊豆や箱根をイメージしがちですが、実は上諏訪もアクセスに優れた温泉地なのです。訪れないとわからないことがあります。

 

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上諏訪駅には日中時間帯1時間に1本ほどの特急列車と普通列車があり、朝夕のラッシュ時間帯には普通列車の本数も増えるようになっています。松本まで普通列車でも40分程度で結ばれており、通勤通学客もいそうな具合です。

訪問した日は金曜、時間帯も夕方に差し掛かる時間ということもあって、通学の学生さんや東京方面からやってきた観光客でにぎわいのある上諏訪駅でした。

 


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そんな上諏訪駅にはホーム上に足湯があります。温泉地の最寄り駅などでは駅前に足湯が設置されていることはよくあることなのですが、駅の改札内に足湯があるのは非常に珍しいです。駅に入ってくる列車を目の前に眺めながら足湯でまったりくつろぐことができます。また温泉が出てくる蛇口もあり、手湯もできそうですね。

 

上諏訪駅の駅舎が見られる場所にやってきました。観光地の駅だけあって駅舎にはコンビニ以外にもパン屋さんやお土産屋さん、それに待合室など充実した駅施設になっています。

駅舎があるのは東側、近くにある山の名前からとって霧ヶ峰口という名前が付いています。写真でも見えていますが、駅の西側に諏訪湖上諏訪温泉街があり、西口は諏訪湖口と名付けられています。西口へはこ線橋を渡って向かう必要があります。

 

上諏訪駅霧ヶ峰口駅前にはアーク諏訪という複合施設があります。商業店舗はもちろん行政施設や放送大学のキャンパスまでが入っています。
こちらのアーク諏訪の中には人気の霧ヶ峰高原のソフトクリーム店があるようなのですが、今回の訪問ではスルーしてしまいました。

 

諏訪湖に浮かんでいた諏訪高島城

上諏訪駅を離れやってきたのは諏訪高島城。上諏訪駅からは徒歩10分ほど。最初は大通りを通っていきますがだんだんと細い道を縫うように歩く必要があるので、迷わないように注意が必要です。

諏訪高島城は秀吉の時代に建てられた城で、築城当時は諏訪湖に面した湿地帯に建てられた城でした。その様子から諏訪の浮城とも称されたとされるお城になっています。写真の位置からの眺めはお堀と天守閣を合わせて当時の姿を少しだけ感じられるようになっています。

 

諏訪高島城は築城当時はかなり大きかったのですが、現在復元されて公園として整備されている部分は一部に限られています。こちらは現在復元されている本丸公園へと続く冠木門です。築城当時は冠木門と反対側の土戸門しか本丸へと入る手段がありませんでした。

 

本丸内は現在庭園、公園として整備されています。普段水の中にいるカモが思いっきり外に出てきておりびっくり。特に人間にビビることなく餌?探しに夢中になっていました。なんとも平和な雰囲気が流れる庭園になっています。

 

本丸の隅っこにある諏訪高島城の天守閣へと入ります。明治時代には廃城となり、1970年に復興された天守となっています。したがって天守内は整備されており階段も急なものではなく普通に登れるようになっています。

天守内は博物館になっており、諏訪高島城についてや諏訪の地を巡る争いなどをテーマとして展示がされています。そして天守最上階の3階は外に出られるようなスペースが用意されており、展望を楽しむことができます。

 

それでは天守最上階から眺められる景色を紹介します。写真左側は諏訪湖方面。築城当時は城のすぐ下までやってきていた諏訪湖の湖面ですが現在ではこれだけの距離が離れています。

写真右側は富士山などが見える茅野方面。天気がいいと富士山がはっきりと見えるようです。この部分だけ高い山などなく富士山まで見渡せるという地形も不思議なものですよね。

 


ちょうど最上階を見回りに来ていた職員さんに午前中までは富士山がくっきり見えていたんだよーなんて話を聞き、くる時間がもう少し早ければ…と思っていたのですが、、

よーく目を凝らしてみるとうっすらと明らかに存在感の異なる山が見えます。そう富士山です。頑張って映るようにと撮影してみたんですが、写真だとわかりにくいですね。

それでも肉眼では富士山が見えたので大満足でした。

 

諏訪湖の湖畔の温泉街

築城当時は諏訪高島城のすぐ近くにあったはずの諏訪湖も現在は少し歩く必要があります。やってきたのは諏訪湖の湖畔に広がっている諏訪湖湖畔公園。その名の通り目の前には諏訪湖が広がっています。

諏訪湖は冬の名物である御神渡りや映画君の名は。の聖地として有名な湖です。この湖畔公園は諏訪湖の目の前まで近づけるということもあって、地元の人たちの散歩の場でもあり、観光地として観光客も集めている場所になっています。

 

湖畔公園はかなり広く、園内から諏訪湖を遊覧する船が出ていたり、上諏訪温泉のお湯を利用した足湯があったり、さらには間欠泉が出るという施設があったりと見どころが多く揃っています。

せっかくなので園内をぶらぶらしながら見どころを回りたかったのですが、1時間半しかない観光の時間のほとんどを城に費やしていたため、公園の雰囲気だけを感じて離れることにしました。

 

上諏訪といえばやはり温泉。日帰り入浴でも入らずに帰るわけにはいかないのですが、列車の発車時間が迫っておりこのままだと某旅系YouTuberもびっくりのエクストリーム入浴になってしまうので回避しました。

入ろうとしていたのは片倉館という温泉施設。国の重要文化財になっている昭和初期の建築の歴史ある大衆浴場で、なんと立って入るという立ち湯が体験できる場所となっています。さらに様々な映画などのロケ地にもなっているという人気な温泉です。上諏訪に訪れたらぜひ入るべき温泉ですね。

 

ということで以上上諏訪旅行記でした。

温泉に入れなかったのは後悔しかないですが、1時間半ですべて回ろうとしていたのがもとからダメでしたね。諏訪高島城が思いのほか見ごたえがあり魅力的でした。

諏訪湖畔にあり全国に名の知れた神社である諏訪大社上諏訪駅からは歩いていける範囲にはないので、バスなどを利用する必要があります。したがって今回は訪問の予定に入れていませんでした。諏訪を代表する観光地なので、ぜひ訪れるべきだとは思います。

 

この記事は2022年10月下旬の情報になります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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【長野旅行記】アルプスに挟まれた伊那観光 長野鉄道縦断旅①

こんにちは。

今回は長野県南部の街伊那の旅行記をお届けします。

長野県というと善光寺で有名な長野市や特急の行き先になっている松本、リゾートの軽井沢など有名な街が多く存在しています。長野県は全国4位の広さを誇る県。そういった有名どころは大体が上半分に固まっています。

今回訪問する伊那市は長野県の南側、南アルプス中央アルプスに挟まれた伊那谷に広がる街です。伊那谷は北は辰野から南は飯田まで広がる盆地で、天竜川沿いに自然豊かな街並みが広がっています。川があったことから歴史も長く独特なグルメも誕生しています。

そんな伊那の街を紹介していきたいと思います。

 

以下目次です。

 

それではスタート!!

伊那へのアクセスは高速バスで

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旅の始まりはバスタ新宿。長野県南部の伊那谷へは列車でも向かうことができますが、伊那谷を南北に走る飯田線は愛知県豊橋もしくは長野県岡谷から乗車する必要があり、そこまでは特急や新幹線で行けたとしてもその先の飯田線区間が非常に長くかなり不便になっています。

したがって中央道1本で伊那谷まで向かうことができる高速バスがアクセス手段としては重宝されているのです。


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乗車するのは京王バスの伊那・駒ヶ根行き。今回の目的地伊那を超えて駒ヶ根までを結んでいる高速バスになります。そのほかにも飯田へと向かうバスもあり、東京から伊那谷へのアクセスは基本的に高速バスが担っています。

通勤ラッシュで混雑している新宿駅、行楽客も多いバスタ新宿から確実に座ることができて快適に目的地へと連れていってくれます。

 

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車内は2+2列のシートですが前後間隔が非常に広く、3時間半ほどのバス旅も快適に過ごすことができました。さらに近年では必須の設備となっているコンセントも完備されています。

乗車率はそこまで高くなく、空席もかなり目立ったままバスタ新宿を出発しました。女性専用の座席や確実に1人で2席を使うことができるひとりだけ座席まであり、細やかな座席設定がなされていました。


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車内にお手洗いの設備ももちろんありますが、途中1度だけ休憩があります。立ち寄ったのは山梨県甲斐市にある双葉SA。ここで20分ほどの休憩時間がありました。道路状況によって時間は変わってくると思いますが、20分あればお手洗いはもちろんサービスエリアならではのご当地グルメも購入できるので大変ありがたいです。

ここ双葉SAは他の高速バスも休憩場所になっているようで、同じ京王バス信濃大町・白馬行きも同時刻に休憩中でした。乗り込むバスを間違えないように注意しなければ思いもよらないところに連れて行かれてしまいそうです。


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中央道の景色がいいところというと諏訪湖SA付近。この日は快晴でとても良い景色を眺めることができました。進行方向右側座席をお勧めします。

諏訪湖を過ぎると岡谷JCTにて長野道と別れ、中央道は南へと進路を変えていきます。中央本線と一緒に走ってきた中央道ですが、岡谷からは中央本線の辰野支線、飯田線沿いに進んで行くことになります。

 

伊那の拠点~伊那バスターミナルと伊那市駅

3時間半をかけて伊那バスターミナルに到着しました。伊那谷の平地に到達するといくつも下車できるバス停があり、ここからは高速ではなく下道を走りながら路線バスのように各停留所がアナウンスされ下車したいところでボタンを押して知らせるというシステムになっています。

伊那バスターミナルでは乗車中のお客さんも数人固まっての下車がありました。

 

伊那バスターミナルからは乗車してきた新宿線以外にも名古屋線大阪線と高速バス路線が集まっています。名古屋線も中央高速をかっ飛ばして進んでいくため、鉄路よりもかなり利便性の高い交通手段になっています。

このバスターミナルには高速バスのほかにも市内を回る循環バスや周辺各地へ向かう路線バスの起点にもなっています。観光スポットでもある桜の名所として名高い高遠方面へのバスもこちらから出発しています。

 

伊那バスターミナルから歩いてすぐの場所に鉄道の中心、飯田線伊那市駅があります。ホームは2つあり、大きな駅にも思えますが自動改札機はありません。交通系ICカードも使えない仕様となっています。

それでも列車の時間が近づくにつれて徐々にお客さんが集まりだしており、一定の需要は存在しているようです。

 

こちらが伊那市駅を走る飯田線の時刻表です。基本的には1時間に1本ほどの運行頻度になっています。北は上諏訪や岡谷、南は飯田に豊橋と行先は立派な街も多く、中央本線東海道線に乗り換えることのできる駅が集まっていますが、岡谷までは約50分、豊橋までは列車の時間にも寄りますが5時間程度ととんでもない時間がかかります。
鉄道が通っているのはいい事なのですが、結論飯田線伊那谷内を移動のために乗車すべきで、外から来たり出たりするのには向いていないということでしょう。

 

伊那の歴史を学ぶ伊那市創造館

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伊那観光でまず初めにやってきたのは伊那市創造館。伊那市駅伊那バスターミナルからともに余裕で歩いてやってくることができる便利な場所にあります。

こちらの施設は伊那周辺で発掘された遺跡に関する展示を行う博物館でもあり、市民の方々が利用できるような会議室や講堂なども備わっている総合的な文化施設となっています。展示見学は無料ですることができます。


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伊那市創造館の建物自体は昭和の初めに建てられた大正時代を象徴するような重厚感を備えた建物となっています。建築当初は図書館として利用をされていました。現在では古い建物ながらも貴重な文化財として上手に活用されています。

肝心の展示内容ですが、常設展示としては伊那市に位置する神子柴遺跡で発掘された石器、そして御殿場遺跡で発掘された土器が展示されています。神子柴遺跡は旧石器時代後期の遺跡であり、かなり貴重な時代の発掘物を見学することができます。

 

続いてやってきたのは伊那谷を流れ最終的には静岡県遠州灘に注ぐ天竜川沿い。現在の飯田線もこの天竜川沿いに進んでいきますが、古くからこの天竜川は伊那谷の移動手段として用いられてきました。それが写真右側の船着き場跡。江戸時代から明治時代までは船での移動が主流となっており、伊那に鉄道が通ったのは明治の末期になってからになります。

現在は高速道路で他の地域とつながっている伊那谷ですが、古くは船、そして鉄道とその移動手段の変遷を伺うことが出来る街になっていました。

 

伊那発祥のご当地グルメ

最後に閉ざされた伊那谷で生まれた名物グルメを紹介します。それがローメン

全国的には知られていないご当地グルメですが、この伊那ではかなりの知名度を誇り、なんと発祥の地が石碑になっているほどです。

伊那市内では様々なお店でローメンを味わうことができ、お店によりスープのあるものないものを基本にして全く異なってくるグルメでもあります。

 

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今回は伊那市駅前の複合施設いなっせのすぐお隣にある人気店うしおさんのローメンを頂くことにしました。ちょうどお昼時ということもあって店内は地元の人たちで大混雑。何とかカウンター席に落ち着くことができましたが、ピーク時は待ち時間が発生するような混雑でした。

やはりローメンが人気なお店、ローメンを頼むのが当たり前なのか、ほとんどの方がサイズのみを伝えるだけ。ローメンくださいなんて言っているのは観光客くらいでした。


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こちらが注文したローメンです。焼きそばとは少し異なり、まず中華麺、そしてキャベツとマトンがソースと一緒に炒められたものです。

味付け自体はそこまで濃くはなく、少し物足りない気がしましたが、このローメンはテーブル上にある調味料をうまく使いながら自分好みに味を仕上げていくグルメだというのです。とりあえず卓上にあるソースをかけてみると味がしっかりと濃くなりました。他にもお酢を掛けてみるとさっぱり食べれるようになったりと、自分の味を探していく必要があるご当地グルメになっていました。

 

 

ということで以上、伊那旅行記でした。

今回の伊那観光では2時間ほど滞在時間を確保していたのですが、そこまでいらなかったというのが本音なところです。観光スポットとして駅やバスターミナルから徒歩でアクセスできるところが限られていました。やはり車があれば1番、もう少し時間をとってバスと飯田線を駆使するようにしなければ完全に伊那観光を楽しむことは難しそうです。

ただ伊那を代表する名物であるローメンを堪能できたのは非常に良かったです。同じ長野県内でも、お隣の駒ヶ根ソースカツ丼はいたるとこで食べられるのに、ローメンを食べられるお店はそこまでないですからね。

 

この記事は2022年10月下旬の情報をもとにしています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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【長野旅行記】長野県を鉄道で旅する! 長野鉄道縦断旅まとめ

こんにちは。

今回は長野旅のまとめ旅行記をお届けします

長野の絶景を車窓から楽しむことが出来る観光列車リゾートビューふるさとに乗車するため計画した長野旅。北アルプスの麓を日本海側へと進む大糸線を走るリゾートビューふるさと。せっかくなのでこの機会に長野県の南側から観光を楽しみながら北上する旅、題して長野鉄道縦断旅をしてみることにしました。

ちょうど10月から始まった旅行支援のクーポンもフル活用しながら長野グルメも堪能しつつ旅をしてきました。そんな旅の様子をダイジェストで紹介していきます。

 

以下目次です。

 

それではスタート!!

旅の行程

1日目 

まずは長野県の南部の街伊那へ高速バスを利用して向かいます。伊那を観光しその後は列車に乗り込み上諏訪へ。再び列車に乗り込み松本へ、松本で宿泊します。

2日目

朝はゆっくりホテルでくつろぎ、昼前にリゾートビューふるさとに乗車。沿線観光を楽しみながら南小谷へ向かい、南小谷観光。再びリゾートビューふるさとに乗車して松本まで戻り、あずさで東京へと帰ります。

 

1日目) 高速バスで伊那へ

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旅の始まりはバスタ新宿。鉄道旅と銘打ちながらも高速バスでのスタートです。最初の目的地伊那へは高速バスが早くて便利なんですよね。

鉄道だと新幹線を使って豊橋から飯田線に乗るか、あずさで岡谷から飯田線に乗るかなんですが、とにかく飯田線がゆっくり走るんです。したがって中央道をひたすら進めばいい高速バスが安くて速い、しかも本数も多い利便性の高い手段になっています。


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新宿から伊那へはバスで3時間半ほど。バスにトイレはついていますが、途中で休憩時間も1度設けられていました。立ち寄ったのは中央道の双葉SA。車で旅行することがほとんどないため、このようにサービスエリアに立ち寄れるのは新鮮な感覚でした。

高速バスの魅力を発見できたかもしれません。これがきっかけで何度か高速バスを使った旅をすることになります。


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新宿からバスに乗っているだけで伊那へと連れてきてくれました。楽なのが高速バスのメリットでもありますね。

伊那では簡単に観光をしていきます。こちらは伊那市創造館。伊那周辺では縄文時代の遺跡があり、それらの遺跡から出土した品々や歴史に関する展示が行われています。いわゆる歴史博物館ですね。


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伊那での昼食は伊那名物ローメン。ラーメンでもない焼きそばでもない伊那周辺ならではのご当地グルメです。広い長野県でもこのあたりでしか食べられない本当のご当地グルメです。

蒸した中華麺を使用してキャベツやマトンと一緒に炒めた麵料理です。自分で調味料を使って好みの味にしていくのがローメンの食べ方だそうです。

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1日目) 諏訪湖のほとりの温泉街

伊那観光を早めに切り上げ、伊那市駅から飯田線に乗車、途中岡谷駅で1時間もの乗り継ぎ時間を潰してやってきたのは上諏訪駅

中央本線も特急街道で普通列車の本数が少なく、飯田線も1時間に1本はあるのですがなにせ駅数が多い。かなり時間がかかるんですよね。伊那市駅から約2時間ほどの普通列車の旅になりました。

 

上諏訪駅はすぐ近くに上諏訪温泉があり、さらには諏訪湖もあるということで、一大観光地になっています。この日は金曜、そして夕方の時間帯に近づいていることもあって東京方面からやってくるあずさ号はたくさんの観光客を運んできていました。

上諏訪駅にはホームに足湯があったり、駅構内には地元の産物が売っているお店などがあるおかげでかなりの賑わいがありました。

 

上諏訪駅に降り立ち最初にやってきたのは諏訪高島城。再建のお城ではありますが天守閣の最上階からは諏訪湖や富士山が見え、この地ならではの絶景を楽しむことができます。そのほかにも城内にはカモがてくてく歩いていたり、不思議な城跡でした。

 

そして諏訪湖畔にある諏訪湖湖畔公園にやってきました。その名の通り諏訪湖湖畔に広がる公園で、地元の人の散歩の場から観光客の方まで様々な層がいてまさに平和な雰囲気を醸し出していました。

園内には足湯や間欠泉など見どころがかなり多かったのですが、列車の時間が迫っており何も見ることが出来ず。諏訪湖を眺めておしまいでした。

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1日目) 松本のうまいもの

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上諏訪駅から普通列車に揺られてやってきたのは松本駅。駅に到着した瞬間に流れるまつもと〜まつもと〜というアナウンスが特徴的です。この旅は長野県のちょうど真ん中付近にある松本で1泊することにしました。


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夕食は何段階かに分けて長野グルメを堪能していきます。まずやってきたのは松本駅の駅前にある蕎麦屋さん。長野といえばそばですよね。

駅前にあって構内というわけではない、というか駅構内にも蕎麦屋さんがあるんですが、なぜか駅そばという名称が付いていました。


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入店した瞬間から香る出汁のいい匂い。蕎麦屋さんって出汁の香りで美味いかどうかわかりますよね。このお店は出汁の香りで一万パーセントうまいことを確信してましたが、その通り、猛烈に美味しい山菜そばをかなりのリーズナブルなお値段でいただくことができました。松本に来たら是非訪れるべき蕎麦屋さんです。

 

続いて長野県名物の山賊焼をテイクアウト。部屋でゆっくりといただきました。驚いたのがそのサイズ。これだけでもかなりの大きさがあるのですが、まさかの二段構え、下からも出できました。

山賊焼をそのまま食べて、そしてこの日宿泊した宿の夜鳴きそばにも載せて食べる二通りの楽しみ方をすることができました。

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夜鳴きそばでピンと来た方もいると思いますが、宿泊したのは御宿野乃松本。天然温泉を楽しむことができる和風ビジネスホテルです。

駅近にも関わらずアルプスの山々を見ながら入る露天風呂と信州名物が揃った朝食とさすがのレベルの高さでした。

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2日目) リゾートビューふるさと大糸線を進む

2日目はすこしゆっくりスタート。朝の温泉もしっかりと楽しんでから松本駅へとやってきました。

松本駅からはこの旅のメインイベントであるリゾートビューふるさとに乗車し、大糸線南小谷まで進んでいきます。リゾートビューとある通り、大きな窓からは長野県の自然の絶景を楽しみながら列車の旅を楽しむことができます。

 

リゾートビューふるさとでは大糸線の途中駅である穂高駅に停車し、立ち寄り観光をすることができます。

穂高駅から歩いて5分ほどのところに穂高神社があり、ガイドさんが案内してくれるので安心して観光することができます。30分ほどの停車時間で参拝もすることができ、ゆっくりと穂高神社の境内を巡ることができます。もちろん車内に残ることも、穂高駅周辺を神社に行かず観光することも可能です。

 

この日は全体的に曇りがちな天気。リゾートビューふるさとの目玉でもある北アルプスはなかなか顔を出してくれない時間が続いていました。しかしちょうど信濃大町駅の手前当たりでやっとその姿を拝むことができました。

信濃大町駅は黒部立山アルペンルートの長野側の起点となる駅。さらには温泉も湧いているため、リゾートビューふるさとに乗車しているお客さんもかなりの下車がありました。

 


信濃大町駅を出るとスキーリゾート白馬駅を通って、終点南小谷駅に到着しました。大半のお客さんが白馬駅までに下車し、南小谷駅までやってくるお客さんはそこまで多くはありませんでした。

南小谷からは大糸線糸魚川まで結んでいるため、ここまでやってきたお客さんもほとんどが糸魚川行きの列車に乗り込んでいきました。

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2日目) 山間の小村南小谷

帰りの列車の時間まで1時間程度の時間があるため、せっかくなので南小谷を観光していくことにしました。

南小谷駅がある小谷村は山に挟まれた山間の街。1時間を潰せるような目玉となる観光地があるわけではないのですが、ぶらぶらと散策したくなるような自然がたくさんあるのが小谷村です。

 

そんな小谷村でやってきたのは小谷村郷土館。こちらは小谷村の歴史や昔からの暮らしを紹介している施設です。山に挟まれた土地ならではの生きる知恵がぎゅっと詰め込まれた博物館になっていました。

となりのおたり名産館では小谷村の名物そば、そしてまさかの熊を使ったジビエ料理が提供されているレストランがありました。食べてみたい気持ちもありますが、ちょっと勇気が出ませんでした。

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南小谷駅周辺をぶらぶらとして過ごし、帰りは再びリゾートビューふるさとに乗車。
帰りは日没も近く、立ち寄り観光等はなしで快速らしい走りをして松本駅へと戻っていきます。やはり行きよりもお客さんは少なかった印象でした。

 


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松本駅に到着後、旅行支援のクーポンでお土産を購入。帰りのあずさ号に乗車しました。中央線内の人身事故によって遅れており、さらに松本であったどこかのアイドルのコンサートの帰りの客で大混雑。

あずさの写真も何も撮影せず、駅弁の山賊焼きを食べながら東京に戻ってきたのでした。

 

 

ということで以上長野鉄道縦断旅のまとめでした。

伊那から小谷まで長野県にどっぷり浸った旅になりました。全国で4番目の広さを誇る長野県のでかさを感じた旅になりました。同じ県内でも場所が変わると名物グルメがガラッと変わってくることも、その広さ、文化圏の違いを感じる一因になりましたね。

大糸線は観光列車リゾートビューふるさとのおかげでその大半の区間を走ることができました。ただ1日目に利用した飯田線はまだまだちょっとだけ。いつかは豊橋まで乗車してみたいですね。そうすれば真の長野を縦断といえるのではと思います。

 

この記事は2022年10月下旬の情報です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

【岡山旅行記】瀬戸大橋とジーンズの児島観光 瀬戸内絶景旅⑧

こんにちは。

今回は岡山県の児島の旅行記をお届けします。

岡山県倉敷市に位置している児島。倉敷市とは言っても有名な観光地として知られている倉敷美観地区のある辺りとは離れた位置にあるのが今回紹介する児島です。知名度は美観地区に劣るかもしれませんが、誰もが知っている瀬戸大橋を俯瞰することのできる鷲羽山展望台や国産ジーンズ発祥の地として有名な児島ジーンズストリートなど見ごたえのある観光スポットが存在しています。

そんな児島をじっくりと紹介していきたいと思います。

 

以下目次です。

 

それではスタート!!

ジーンズまみれの児島駅

岡山からは快速マリンライナーで20分ちょっと、高松からも30分程度の場所に位置する児島駅。四国と岡山を結ぶマリンライナーや特急が停車する他、岡山と児島の間には区間列車の運行もなされています。

そんな児島駅は列車を降りるとすぐにジーンズ推し。階段や自販機、券売機の背面の壁までとにかくジーンズ一色の駅構内になっています。

 

児島駅は大きな駅で海側にすぐに出れる東口、観光スポットへのアクセス起点となる西口の2つの出口があります。東口には瀬戸大橋を中心に瀬戸内海をクルーズすることが出来る観光船の発着する港があるみたいです。

今回はまず最初の目的地へと向かうべく西側の出口を利用します。扉を開けて外に出ると、目に飛び込んできたのはそう、ジーンズです。駅構内だけではなく駅の外までもジーンズ推しでした。

 

児島駅の西出口の駅前はロータリーがありバスやタクシーの起点となっています。歩道も広くきれいに区画整理されている印象ですが、お店はそこまで多くありません。海が近くまで迫り土地が狭いにも関わらず、東出口の方が飲食店等のお店が多くなっていました。

まずは西口から歩いて最初の目的地へと向かっていきます。

 

廃線跡をサイクリング!風の道

児島駅から徒歩10分ほど、児島駅へとやってきました。戻ってきたわけではなく、こちらは下津井電鉄児島駅下津井電鉄の1991年に廃線となった線路跡を整備して現在は「風の道」としてサイクリングロードとなっています。

そんな下津井電鉄の旧児島駅がこちらの建物。現在の風の道のスタート・ゴール地点となっているというわけです。ここまで自転車を持ってこれないという方もいるはずですが、安心してください、JR児島駅にはレンタサイクルも用意されていました。

 

児島駅舎の中は当時の様子が伺い知れる形で残されています。頭端式のホームで真ん中に線路があり、ここに下津井駅行きの列車が入線してくる形だったのでしょう。

既に線路ははがされていますが、当時の姿をイメージすることはたやすくなっています。

 

駅名標が綺麗な状態ですが、これは当時のものなのでしょうか。

右側の看板は沿線の観光案内ですね。下津井港は現在も存在する瀬戸内海に面した港。現在は出ていないようですが、恐らく列車が走っていた時代には下津井港から瀬戸内海を遊覧する観光船が出ていたのだと思われます。その下の鷲羽山駅、瀬戸大橋展望は現在も見ることが出来る景色。実際に訪れているので後ほど紹介します。

 

サイクリングロードということで、少しだけ旧児島駅舎を出て道を進んでみました。ホームの跡と思しきところよりも先の下津井方面は実際に線路が敷かれていた部分が舗装されてサイクリングロードとなっているようです。

時間があればこのまま徒歩や自転車で児島観光を楽しむのも良かったのですが、まだまだ見どころがたくさんあるので、ここらで下津井電鉄廃線跡を離れることにしました。

 

ジーンズ発祥の児島ジーンズストリート

児島駅舎から歩いてすぐの場所に児島ジーンズストリートがあります。倉敷市児島は国産ジーンズ発祥の地と呼ばれており、現在でもジーンズを扱うショップや工房が何店舗も集っている場所があります。それがジーンズストリートと呼ばれているのです。

ジーンズ自体は日本発祥のものではありませんが、ここ児島で初めて縫製されたジーンズが誕生したため国産ジーンズ発祥の地とされているのです。色としては地味かもしれませんが、明らかに目立つ看板がジーンズストリートの入口に鎮座しています。

 

ジーンズストリートといっても1本道があるというわけではなく、数本の路地がすべて合わさってジーンズストリートと呼ばれています。また、ただひたすらにジーンズショップが連なっているわけではなく、ジーンズを使った雑貨販売店や工房までバリエーション豊かなお店が並んでいます。

 

この日は平日、ジーンズストリート自体の賑わいはほぼ皆無でした。またお店もお休みのところがいくつもあるような状態でした。

しかし写真のように所々にジーンズが看板代わりにぶら下がっていたり、ジーンズをモチーフにしたアート作品があったり、ジーンズストリートの雰囲気を楽しむことはできました。もしジーンズや雑貨を購入することを目的に訪れる場合は事前に営業日を調べてから向かうことをお勧めします。ただ雰囲気を楽しむだけならばいつでも楽しむことが出来そうです。

 

鷲羽山展望台から瀬戸大橋を一望

児島ジーンズストリートのすぐ近くにある児島市民交流センター前バス停から、下津井地区を循環しているバスとこはい号に乗車して鷲羽山を目指します。

循環バスなのでJR児島駅を発車し、下津井地区をぐるっと一周、再び児島駅に戻ってくる路線となっています。途中なぜかブラジルのテーマパークである鷲羽山ハイランドや瀬戸大橋の真下をくぐりながら鷲羽山の展望台を目指します。

 

児島市民交流センター前からバスに揺られて30分ほど鷲羽山第二展望台バス停に到着しました。バス車内は地域の人から鷲羽山ハイランド目的の観光客まで多様な客層に利用されているようでした。日中時間帯に1時間に1本の運行で、鷲羽山観光には便利なとこはい号です。

鷲羽山第二展望台というバス停の名前からも察すると思いますが、鷲羽山にはいくつもの展望台があり、それぞれ異なる角度からの瀬戸大橋・瀬戸内海の絶景を楽しむことができます。

 

バス停は第二展望台から少し距離があるので、5分ほど歩いてまずやってきたのは鷲羽山第二展望台です。駐車場、バス停から最も近い展望台で、訪れやすくきれいに整備されている展望台です。

ここにはレストハウスもあり瀬戸内海の絶景を楽しみながら食事ができたり、お土産を購入することもできます。

 

そんな第二展望台からの瀬戸大橋の眺めはこちら。展望台自体から瀬戸大橋までの距離はありますが、瀬戸大橋の四国側の陸地まで全体を見ることができます。

ここから見ると瀬戸大橋は途中にいくつかの島を跨ぐ数個の橋の集合体であることがよくわかります。

 

瀬戸大橋は道路と鉄道の併用橋になっています。上段の高速道路を走る車もそうですが、下段を走る列車もしっかりと見ることができます。

橋の構造物があるので車よりは見にくいですが、望遠レンズがあればこのような形で特急しおかぜの8000系だなということくらいは認識できますね。午後の時間帯で逆光なのも見にくい原因だと思います。

 

第二展望台からしばらく登ると鷲羽山ビジターセンターが見えてきます。ここは第二展望台に対して第一展望台とも呼ばれるところです。途中の登りはきちんと舗装・整備されていて登山と呼ぶほどきついものではありませんので安心を。登る途中でも絶景を楽しめます。

ビジターセンター内には瀬戸大橋に関する展示や、このあたりの自然を解説した展示があり、景色以外にも瀬戸大橋について学ぶこともできるようになっています。

 

鷲羽山ビジターセンター(第一展望台)にはデッキが付いており、実際の山の稜線よりもかなり飛び出したところから瀬戸大橋・瀬戸内海を眺めることが出来ます。

先ほどの第二展望台よりも高い視点から、さらに瀬戸大橋に近づいた目線からの景色になっています。

 

続いて向かっている山頂までの登りの途中、瀬戸内海とは反対側を眺めると先ほどまでいた児島駅周辺の市街地を眺めることができます。
高架駅である児島駅もしっかりと確認でき、実際に東側にどれだけ海が迫っているのかもよくわかりました。

 

登り続けてやってきたのは鷲羽山の山頂展望台。標高133mからの眺めはここまでの展望台の眺めとも一味違うものです。これまでの展望台では横に広がる瀬戸大橋を1つの写真に収めるのは難しいところもありましたが、ここまでくるとほぼほぼ収まるようになってきました。

山頂よりも西側には東屋展望台という、瀬戸大橋をほとんと直上から見ることが出来る展望台もありますが、今回の滞在時間1時間ではカツカツなためパスしました。

山頂は大きな岩の上にあり登るのが少しだけ大変かもしれません。しかし上に立った時の風の気持ちよさ、爽快感はとても良いので山頂まで登ることをお勧めします。

 

ということで以上児島旅行記でした。

倉敷市というと美観地区に押されてしまいがち、さらに児島というと瀬戸大橋線で四国へ向かう時の通過駅みたいなイメージのある児島。今回の訪問では、廃線を利用したサイクリングロードに発祥のジーンズ、そして瀬戸大橋と瀬戸内海の絶景を楽しめる鷲羽山と粒ぞろいの観光スポットを巡ることができました。

今回はバスで通過した下津井地区や、海からの瀬戸大橋観光など、まだまだ知らない魅力がある児島。倉敷まで来たならついでに、四国に行く際には通過しないで、ぜひ立ち寄って観光を楽しんでみてください。

 

この記事は2022年10月上旬の情報です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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