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【長野旅行記】アルプスに挟まれた伊那観光 長野鉄道縦断旅①

こんにちは。

今回は長野県南部の街伊那の旅行記をお届けします。

長野県というと善光寺で有名な長野市や特急の行き先になっている松本、リゾートの軽井沢など有名な街が多く存在しています。長野県は全国4位の広さを誇る県。そういった有名どころは大体が上半分に固まっています。

今回訪問する伊那市は長野県の南側、南アルプス中央アルプスに挟まれた伊那谷に広がる街です。伊那谷は北は辰野から南は飯田まで広がる盆地で、天竜川沿いに自然豊かな街並みが広がっています。川があったことから歴史も長く独特なグルメも誕生しています。

そんな伊那の街を紹介していきたいと思います。

 

以下目次です。

 

それではスタート!!

伊那へのアクセスは高速バスで

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旅の始まりはバスタ新宿。長野県南部の伊那谷へは列車でも向かうことができますが、伊那谷を南北に走る飯田線は愛知県豊橋もしくは長野県岡谷から乗車する必要があり、そこまでは特急や新幹線で行けたとしてもその先の飯田線区間が非常に長くかなり不便になっています。

したがって中央道1本で伊那谷まで向かうことができる高速バスがアクセス手段としては重宝されているのです。


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乗車するのは京王バスの伊那・駒ヶ根行き。今回の目的地伊那を超えて駒ヶ根までを結んでいる高速バスになります。そのほかにも飯田へと向かうバスもあり、東京から伊那谷へのアクセスは基本的に高速バスが担っています。

通勤ラッシュで混雑している新宿駅、行楽客も多いバスタ新宿から確実に座ることができて快適に目的地へと連れていってくれます。

 

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車内は2+2列のシートですが前後間隔が非常に広く、3時間半ほどのバス旅も快適に過ごすことができました。さらに近年では必須の設備となっているコンセントも完備されています。

乗車率はそこまで高くなく、空席もかなり目立ったままバスタ新宿を出発しました。女性専用の座席や確実に1人で2席を使うことができるひとりだけ座席まであり、細やかな座席設定がなされていました。


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車内にお手洗いの設備ももちろんありますが、途中1度だけ休憩があります。立ち寄ったのは山梨県甲斐市にある双葉SA。ここで20分ほどの休憩時間がありました。道路状況によって時間は変わってくると思いますが、20分あればお手洗いはもちろんサービスエリアならではのご当地グルメも購入できるので大変ありがたいです。

ここ双葉SAは他の高速バスも休憩場所になっているようで、同じ京王バス信濃大町・白馬行きも同時刻に休憩中でした。乗り込むバスを間違えないように注意しなければ思いもよらないところに連れて行かれてしまいそうです。


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中央道の景色がいいところというと諏訪湖SA付近。この日は快晴でとても良い景色を眺めることができました。進行方向右側座席をお勧めします。

諏訪湖を過ぎると岡谷JCTにて長野道と別れ、中央道は南へと進路を変えていきます。中央本線と一緒に走ってきた中央道ですが、岡谷からは中央本線の辰野支線、飯田線沿いに進んで行くことになります。

 

伊那の拠点~伊那バスターミナルと伊那市駅

3時間半をかけて伊那バスターミナルに到着しました。伊那谷の平地に到達するといくつも下車できるバス停があり、ここからは高速ではなく下道を走りながら路線バスのように各停留所がアナウンスされ下車したいところでボタンを押して知らせるというシステムになっています。

伊那バスターミナルでは乗車中のお客さんも数人固まっての下車がありました。

 

伊那バスターミナルからは乗車してきた新宿線以外にも名古屋線大阪線と高速バス路線が集まっています。名古屋線も中央高速をかっ飛ばして進んでいくため、鉄路よりもかなり利便性の高い交通手段になっています。

このバスターミナルには高速バスのほかにも市内を回る循環バスや周辺各地へ向かう路線バスの起点にもなっています。観光スポットでもある桜の名所として名高い高遠方面へのバスもこちらから出発しています。

 

伊那バスターミナルから歩いてすぐの場所に鉄道の中心、飯田線伊那市駅があります。ホームは2つあり、大きな駅にも思えますが自動改札機はありません。交通系ICカードも使えない仕様となっています。

それでも列車の時間が近づくにつれて徐々にお客さんが集まりだしており、一定の需要は存在しているようです。

 

こちらが伊那市駅を走る飯田線の時刻表です。基本的には1時間に1本ほどの運行頻度になっています。北は上諏訪や岡谷、南は飯田に豊橋と行先は立派な街も多く、中央本線東海道線に乗り換えることのできる駅が集まっていますが、岡谷までは約50分、豊橋までは列車の時間にも寄りますが5時間程度ととんでもない時間がかかります。
鉄道が通っているのはいい事なのですが、結論飯田線伊那谷内を移動のために乗車すべきで、外から来たり出たりするのには向いていないということでしょう。

 

伊那の歴史を学ぶ伊那市創造館

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伊那観光でまず初めにやってきたのは伊那市創造館。伊那市駅伊那バスターミナルからともに余裕で歩いてやってくることができる便利な場所にあります。

こちらの施設は伊那周辺で発掘された遺跡に関する展示を行う博物館でもあり、市民の方々が利用できるような会議室や講堂なども備わっている総合的な文化施設となっています。展示見学は無料ですることができます。


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伊那市創造館の建物自体は昭和の初めに建てられた大正時代を象徴するような重厚感を備えた建物となっています。建築当初は図書館として利用をされていました。現在では古い建物ながらも貴重な文化財として上手に活用されています。

肝心の展示内容ですが、常設展示としては伊那市に位置する神子柴遺跡で発掘された石器、そして御殿場遺跡で発掘された土器が展示されています。神子柴遺跡は旧石器時代後期の遺跡であり、かなり貴重な時代の発掘物を見学することができます。

 

続いてやってきたのは伊那谷を流れ最終的には静岡県遠州灘に注ぐ天竜川沿い。現在の飯田線もこの天竜川沿いに進んでいきますが、古くからこの天竜川は伊那谷の移動手段として用いられてきました。それが写真右側の船着き場跡。江戸時代から明治時代までは船での移動が主流となっており、伊那に鉄道が通ったのは明治の末期になってからになります。

現在は高速道路で他の地域とつながっている伊那谷ですが、古くは船、そして鉄道とその移動手段の変遷を伺うことが出来る街になっていました。

 

伊那発祥のご当地グルメ

最後に閉ざされた伊那谷で生まれた名物グルメを紹介します。それがローメン

全国的には知られていないご当地グルメですが、この伊那ではかなりの知名度を誇り、なんと発祥の地が石碑になっているほどです。

伊那市内では様々なお店でローメンを味わうことができ、お店によりスープのあるものないものを基本にして全く異なってくるグルメでもあります。

 

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今回は伊那市駅前の複合施設いなっせのすぐお隣にある人気店うしおさんのローメンを頂くことにしました。ちょうどお昼時ということもあって店内は地元の人たちで大混雑。何とかカウンター席に落ち着くことができましたが、ピーク時は待ち時間が発生するような混雑でした。

やはりローメンが人気なお店、ローメンを頼むのが当たり前なのか、ほとんどの方がサイズのみを伝えるだけ。ローメンくださいなんて言っているのは観光客くらいでした。


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こちらが注文したローメンです。焼きそばとは少し異なり、まず中華麺、そしてキャベツとマトンがソースと一緒に炒められたものです。

味付け自体はそこまで濃くはなく、少し物足りない気がしましたが、このローメンはテーブル上にある調味料をうまく使いながら自分好みに味を仕上げていくグルメだというのです。とりあえず卓上にあるソースをかけてみると味がしっかりと濃くなりました。他にもお酢を掛けてみるとさっぱり食べれるようになったりと、自分の味を探していく必要があるご当地グルメになっていました。

 

 

ということで以上、伊那旅行記でした。

今回の伊那観光では2時間ほど滞在時間を確保していたのですが、そこまでいらなかったというのが本音なところです。観光スポットとして駅やバスターミナルから徒歩でアクセスできるところが限られていました。やはり車があれば1番、もう少し時間をとってバスと飯田線を駆使するようにしなければ完全に伊那観光を楽しむことは難しそうです。

ただ伊那を代表する名物であるローメンを堪能できたのは非常に良かったです。同じ長野県内でも、お隣の駒ヶ根ソースカツ丼はいたるとこで食べられるのに、ローメンを食べられるお店はそこまでないですからね。

 

この記事は2022年10月下旬の情報をもとにしています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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