こんにちは。
伊勢湾上に浮かび中京圏の玄関口としての役割を果たしている中部国際空港。セントレアという愛称を持つ2005年開港の比較的新しい空港となっています。関東と関西どちらもさほど距離のない名古屋では新幹線や高速バスがそれぞれの都市と名古屋を結ぶ常套手段となっています。そのため飛行機を利用して名古屋へ行くということはあまり多くはないかもしれません。しかしセントレアは飛行機を利用せずとも楽しめる、わざわざ飛行機で行きたくなる、空港として以外に観光地として楽しめる施設が揃っています。
今回はそんなセントレアを観光地として楽しんできましたので、その様子を紹介していきたいと思います。
以下目次です。
それではスタート!!
セントレアのアクセスと利便性
セントレアへのアクセスは名鉄線が名古屋との間を最短28分で結んでいる他に、愛知県各地へのリムジンバス、また海上空港であることを活かした三重県の津までを結ぶ高速船も存在しています。どの交通手段でも基本的にまず最初にやってくることになるのが、写真のアクセスプラザという建物。ここから第1ターミナルと第2ターミナルに分かれていく形となります。
逆に到着客もまずこのアクセスプラザへやってくることが、目的地へと向かう第一歩にななるはずです。
アクセスプラザから連絡通路のスロープを上るとそこはすでに出発フロア。国際線と国内線のカウンターが並ぶエリアとなっています。セントレアでは国際線もかなりの便数があることや、国内線は搭乗手続きのスキップサービスが充実していることもあって、国内線のカウンターはかなり端に追いやられています。国際線と国内線どちらもカウンターの奥に出発口があり、
各カウンターの上には忍者の人形が見え隠れしており、お隣の三重県のPRも忘れてはいません。中部国際空港なので名古屋や愛知県だけの玄関口ではないですからね。
セントレア周辺には国際空港ということもあってたくさんのホテルが立地しています。まずアクセスプラザ直結の位置にはセントレアホテルというセントレアオフィシャルのホテルがあります。こちらは部屋によっては駐機場や滑走路が眺められる部屋もあります。
そしてターミナルビルと駐車場を挟んだ位置には3つのホテルが展開されています。とにかく目立つ東横イン、そして3つの中では最もターミナルに近いコンフォートホテル、外資系のフォーポイントバイシェラトンがあります。空港島から離れたりんくう常滑や常滑駅周辺にもビジネスホテルがいくつかあり、宿泊の選択肢はかなり多くなっているかと思います。
滑走路へ近づける展望デッキ
空港を観光地と考えた時に最も定番になるのが展望デッキ。各空港それぞれの色が出る施設ですが、セントレアも強烈な個性が出ている展望デッキとなっています。
セントレアのターミナルビルは滑走路に向かって突き出している形になっており、屋上にある展望デッキはそれに合わせて滑走路に近いところまで長細い形となっています。国際空港としてはかなり滑走路に近い展望デッキと言えるはずです。
では展望デッキから楽しめる景色を紹介していきましょう。海に向かって左手に広がるのは国際線用の駐機場とその奥には主にLCCが利用する第2ターミナルがあります。セントレアは日系エアラインの国際線が少なく、海外の航空会社のカラフルな機体が並ぶ姿を楽しむことができます。ただ時間帯によっては写真のように機体が少なく寂しいこともあるので、時刻表を要チェックする必要がありそうです。
一方で右側に広がるのが国内線の駐機場。見慣れた色の機体が並んでいますが、セントレアは日本のほぼ中心に位置していることもあって、小型機が中心となっています。同じ機材が並ぶと駐機位置がほぼ同じ場所になるため、見る場所によっては各航空会社の機体が綺麗に並んでいる様子を見ることもできます。
展望デッキの先端部までやってくると、滑走路を離着陸する飛行機の迫力を感じることができます。セントレアの滑走路は3500mとかなりの長さがあるため、着陸する瞬間はかなり遠くに感じますが、逆に離陸は目の前で見ることができます。また奥に広がる伊勢湾には名古屋港に入る船がひっきりなしに往来しており、船と飛行機のコラボなんてのも楽しむことができそうです。
先端部がやはり人気の場所なのか、展望デッキの入り口からかなりの距離がありますが、1番人が集まっている場所になっています。
この日はちょうどドリームリフターがやってきた日。この一際目立つ大型機をドリームリフターといい、日本ではここ中部国際空港でしか見ることができない飛行機になっています。
高頻度でやってきてはいますが、不定期のためドリームリフターが目的の場合には事前にしっかり調べてからセントレアへとやってくる必要がありそうです。
ではこのドリームリフター、ここまでデカくて何を積んでいるのかというと、飛行機の部品が積まれています。目的地はアメリカのシアトル、航空機の大手メーカーであるボーイングの工場がある場所です。愛知県には航空部品を使っている工場があり、それをここセントレアで飛行機に積んでシアトルへと持っていくのです。
今回は運がいいことに、積み込まれていく様子までバッチリ見ることができたのでお届けしたいと思います。まず国際線側の奥の方に駐機したドリームリフターの後方にどでかい航空部品が現れます。
ドリームリフターの尾翼部分が完全に開き、大きな部品がドリームリフターの機内へと進んでいきます。なんの部品だか正確には全くわかりませんが、非常に大きいので翼のようなものだと思います。
スピードとしてはそこまで速くなくゆっくりと機体の中へと収納されていきます。やはり始まると最後まで見てしまうもので、デッキには部品が吸い込まれていく様子を眺めている人が一定数存在していました。
たっぷりと時間をかけて機体の中へと先ほどのどでかい部品が完全に収納されました。この後開いていた尾翼の部分もしっかり閉められて積み込み作業が終了となったようです。
せっかくなら飛んで行くシーンも見たかったのですが、どうやら深夜出発であるとのことでこのまま出発時間までは動きがなかったようです。
まさにシアトル!FLIGHT OF DREAMS
ドリームリフターを見て飛行機の大きさを感じましたが、中部国際空港にはもっと飛行機のそばに行ってその大きさを体感できる場所があります。その名もフライトオブドリームズ。第1ターミナルを出でアクセスプラザへと向かい、第2ターミナルの方向へと長い長い連絡通路を進んでいきます。ちなみにこれでもかというレベルで第2ターミナルとフライトオブドリームズへの案内はきちんとあるので迷うことはないはずです。
一見すると格納庫のようなこちらの建物がフライトオブドリームズです。壁面にはボーイング787型機が描かれており、ただの格納庫ではないということが外から見ても分かるかと思います。
フライトオブドリームズの先には第2ターミナルが位置しています。2タミを利用する際は嫌でも通り抜けることになるのがフライトオブドリームズでもあります。
ちょっとネタバレしちゃってますが、飛行機のすぐ隣に広がるテラスのエリアがシアトルテラス。3階にはアメリカンな食事を楽しめるレストランに、シアトル発祥のスターバックスがあります。2階には様々なジャンルの食事を気軽に楽しめるフードコートエリアとなっています。
飛行機を身近に感じながら、シアトル・マリナーズなどのロゴもあってアメリカっぽい雰囲気を楽しむことができます。
フライトオブドリームズのメインとなるのが1階にあるフライトパーク。ボーイング787型機の実機展示がメインになっています。主に飛行機や空港に関する展示エリアとお子様用のキッズエリア、そしてフライトシュミレーターが体験できるラグジュアリーフライトが入っています。
基本の入場料は無料で、キッズエリアなどには別途料金が必要な遊具が存在します。フライトシュミレーターは予約が基本になるようです。
展示の内容に関しては、セントレアのこと、そしてセントレアに就航している航空会社の模型などが展示されていました。さらにフライト覚えドリームズで展示されている787型機のことや、先ほど展望デッキでも眺めることができたドリームリフターについて、名古屋とボーイングのつながりなど幅広く無料にしては充実すぎる展示を楽しむことができるようになっていました。
ただB787型機が展示されているだけではないところももちろん注目です。普段なら絶対に入ることができないコックピットを見ることができたり、エンジンの目の前まで立ち入ることができるようになっています。よく航空系の博物館や空港の展示室などでモックアップや既に完全退役している機体のコックピットに入れることはあります。しかしここにあるのは現在も日本をはじめ世界の空で大活躍しているB787型機のもの。そう考えると無料で見せてもらって非常にありがたく感じます。
そしてフライトオブドリームズの1階、フライトパークの入り口近くにはボーイングストアがあります。ボーイングが直営しているグッズショップでアメリカ以外の国ではここにしか存在しない貴重なショップになっています。
グッズに関してはアメリカから輸入されたボーインググッズやここでしか買えないオリジナル商品、またお土産にもなりそうな飛行機のお菓子などそのラインナップは多岐に渡ります。フライトオブドリームズを訪れた記念にお土産をここで購入していくのもいいかもしれませんね。
まったり過ごせるセントレア
さてフライトオブドリームズを心ゆくまで楽しんだあとは、帰宅。ではなくセントレアのまったりと楽しめる施設を紹介していきます。第1ターミナルへと戻ってきてやってきたのはくつろぎ処という温浴施設。ここでは飛行機を眺めながら大浴場にサウナを楽しむことができます。空港内とは思えないリラックスできる広さの大浴場と風呂に浸かりながら眺める飛行機はまさに非日常。完全にリラックスできる施設になっています。セントレアへ行ったら絶対に訪れたい施設になっています。
くつろぎ処にはレストランも併設されています。スタミナたっぷりのサウナ飯からセントレアならではの名古屋メシまで揃っており他の空港レストランに引けを取らないラインナップになっています。
何よりも靴を脱いで利用できるため、本当に温浴施設にきただけで空港にいるとは思えない空間になっています。
続いては特定のカード会社のゴールドカード以上を持っていると利用できるカードラウンジを紹介します。セントレアには保安検査場を抜ける前のエリアに2つのカードラウンジがあります。国際線国内線問わず、また到着時にも利用できるのがこのラウンジの強みとなっています。その他にも、他の空港のカードラウンジにはないサービスの良さがセントレアのカードラウンジには存在します。
今回利用したプレミアムラウンジセントレア2の方では、写真のようにCOSTAコーヒーのマシンが設置されています。さらにはカードラウンジとしては異例のスナック類まで楽しめる充実のサービスっぷり。おまけに写真にはありませんがアルコールが無料で楽しめるとあって、保安検査場を通過した後にあるエアラインラウンジよりもサービスがいいのでは!?と思ってしまう充実ぶりでした。対象のカードを持っていたら、少し早く空港に到着してでも寄っていきたいラウンジですね。
ということで以上、遊べる空港中部国際空港セントレアの紹介でした。
今回は遊ぶ、楽しむ、観光地として、というところをテーマにセントレアを紹介しました。もちろん飛行機に乗るために利用するという面をとっても非常に使いやすい空港になっています。名古屋メシを楽しめるレストランも充実しているので、旅行客にとっても嬉しい空港です。ただそれでもこれだけ楽しめる施設が充実しているのであれば、アクセスもいいですから、少し早めに空港に来て遊んでみるとか、風呂に入っていくとか、様々な選択肢を与えてくれているのがセントレアの魅力だと痛感しました。たまには気分を変えて飛行機で名古屋旅行をしてみてはいかがでしょう。そしてセントレアで遊んでみてはいかがでしょうか。
この記事は2023年5月下旬時点での情報です。
最後までお読みいただきありがとうございました。