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【名鉄乗車記】乗り継ぎミューチケットで豊橋からセントレアへ!

こんにちは。

今回は名古屋鉄道の特別車乗車記をお届けします。

通称名鉄として親しまれ、愛知県から岐阜、三重まで中京圏では欠かせない存在の名古屋鉄道。南は豊橋から北は岐阜まで路線が伸びており、他の地方の私鉄特急ほどの派手さはありませんが、それでも特急列車が存在しています。名鉄の特急列車は基本的に一部特別車と呼ばれる特徴を持っています。運賃のみで乗車できる車両と特別料金を支払って乗車することができる車両に分かれています。特別車は2023年8月現在、どの区間を乗車しても一律360円とその破格の安さも人気を集めている所以となっています。

今回はそんな名鉄特急の特別車を贅沢にも乗り継いで、愛知県の東端豊橋駅から伊勢湾に浮かぶ中部国際空港まで乗車してきましたので、その様子を紹介していきたいと思います。

 

以下目次です。

 

それではスタート!!

乗り継ぎミューチケットとは


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名鉄特急は豊橋名鉄岐阜を結ぶ名古屋本線のほか、犬山線知多半島方面でも運行をされています。中には後ほど紹介するセントレアへのアクセス特急ミュースカイのように全車特別車の列車や全車一般車の列車もあり、一概には表すことができないのが名鉄特急の特徴でもあります。

名古屋本線犬山線で運行される名鉄特急は豊橋方の2両が特別車で残りが一般車というのが基本形になっています。特別車はいわゆる特急列車と変わりなく車両の両端にドアがある2ドアになっています。一方で一般車にはデッキなどの構造はなく3ドアになっています。

 

f:id:gawa67tabimaru:20230905092854j:image今回利用する乗り継ぎミューチケット豊橋から途中神宮前で乗り継ぎ中部国際空港までをたったの360円で特別車を利用することができる切符となっています。乗り換え駅などの条件があるほか、有人窓口で購入する必要がありますが、手間をかけても購入したいと思える破格の安さになっています。

今回のように名鉄沿線で中部国際空港への直通列車がない場合に最も重宝される制度になっていると思います。一方他にも、犬山方面から名古屋乗り換えで岐阜方面など5つの乗り換え駅が設定されています。

 

豊橋から名鉄特急で


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それではここからは乗車の様子をお届けしていきます。やってきたのは豊橋駅名鉄JR東海豊橋〜名古屋〜岐阜間でばちばちのライバル争いを演じていますが、豊橋駅では仲良く1つの駅となっています。というか、名鉄JR東海豊橋駅を間借りしている形になっています。

JRの改札を通り名鉄線と書かれている3番ホームへと向かうとそこだけが名鉄乗り場となっています。名鉄としてはダイヤ上の制約がかなり大きな駅となっています。

 

f:id:gawa67tabimaru:20230905093541j:image乗車するのは快速特急新鵜沼行。使用車両は2200系という車両で、後ほど紹介するミュースカイで用いられる2000系の色違いのような見た目をしています。また個人的には昔の成田エクスプレスにも似ているような気がしてなりません。

現在はこの車両の他に、運転席の上に特別車の展望席があるパノラマsuperと呼ばれる車両も運行されています。インターネットにて特別車の座席指定をできる予約サイトもあるので、展望席を狙いたい場合は、事前に指定しておくことをお勧めします。

 


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特別車へと乗り込みました。車内はよくある特急列車と遜色なくプラス360円でいいのかと不安になるほど快適になっています。一般車は転換クロスシートなことを考えると、こちらはリクライニングもできるし、足元も広いし、テーブルはあるという非常に贅沢な仕様になっています。

始発駅である豊橋からの乗車率はかなり高く特別車の人気ぶりを感じる一方で、ミューチケットを車内で購入している人の割合が高く車掌さんがとても忙しそうにしていたのが印象的でした。

 


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列車は豊橋駅を発車するとしばらくJRの飯田線と線路を共有して走っていきます。乗っている列車は名鉄なのに見えるのはJRの車両基地という頭が混乱する車窓が続いていきます。

途中、線路は共有なのにJR飯田線しか停車しない船町駅下地駅を通過すると飯田線と別れ、正真正銘の名鉄名古屋本線の線路へと入っていきます。乗車した快速特急は下車する神宮前駅まで、東岡崎知立にしか止まらない正真正銘の快速特急名古屋本線を快走して北上していきます。


f:id:gawa67tabimaru:20230905093537j:image最初の停車駅東岡崎を過ぎると、進行方向右側に見えるのが岡崎城。森の中からちらっと覗く天守閣の上部の姿を確認することができます。徳川家康の本拠地として有名な岡崎城、2023年現在放送されている大河ドラマどうする家康でも舞台となっており、大河ドラマ館が設置されている他、名鉄でもタイアップした企画乗車券が販売されています。


f:id:gawa67tabimaru:20230905093544j:image高架化工事が進む知立を出発すると次が乗り換え駅である神宮前駅。車窓右側には知多半島方面よりやってきた常滑線の線路が見えてきます。

一方で左側にはJR東海道線の姿が見えるはず。豊橋から名鉄より海側を進んでいた東海道線とこの神宮前駅付近で再び隣り合って走ります。そのまま金山駅名古屋駅と並走しながら進んでいきます。

 

神宮前で常滑線に乗り継ぎ

f:id:gawa67tabimaru:20230905093920j:image豊橋駅から名鉄快速特急に乗車して40分ほど、神宮前駅に到着しました。神宮前という名前の通り、この駅のすぐそばには熱田神宮があります。ちなみに横を走る東海道線にも熱田駅という熱田神宮の最寄駅がありますが、快速等は止まらず普通列車のみが停車する駅となっています。したがって熱田神宮へとアクセスする際は特急列車も停車する名鉄の方が利便性が高そうに感じます。


f:id:gawa67tabimaru:20230905093916j:imageここ神宮前駅は乗り継ぎミューチケットの乗り継ぎ駅に指定されているように、名古屋本線知多半島へと向かう常滑線が分岐する駅になっています。真ん中2線が常滑線、両側2線が名古屋本線になっています。

神宮前駅ではすべての列車が停車するので4つのホームがあるとはいえ、名鉄名古屋に匹敵するといってもおかしくないほどかなり忙しい駅になっています。乗り継ぎ時間にホームで待っていても次から次へと列車がやってくるので飽きることはありません。が、乗り間違いには注意が必要です。


f:id:gawa67tabimaru:20230905093923j:image神宮前駅から乗車していくのは全車特別車の中部国際空港アクセス専用特急であるミュースカイ。先ほど豊橋から乗車してきた2200系と似ている顔をしていますが、こちらは空をイメージさせる青色で中部国際空港の愛称であるセントレアのマークが先頭部分に入っています。

今回は4両編成での運行になりますが、多客期や時間帯によっては全車特別車の8両編成で運行されることもあるようです。

 

全車特別車ミュースカイセントレア


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座席の様子ですが、先ほどまで乗車していた一部特別車の座席とはほとんど変わりがないように感じました。強いて言えば座席のヘッドカバーにミュースカイと文字が入っていることや、背面テーブルには4両分の案内があること、車内誌があることが違いでしょうかね。

また写真では伝わりませんが車内チャイムに関しても中部国際空港方面行きのみ異なるものが使用されています。

 

デッキとの扉上にあるモニターでは停車駅案内のほかに、写真のように前面展望を見せてくれています。さらに現在の時速まで表記されています。最高速度としては120km/hとのことでした。中部国際空港へと近づくとこちらのモニターでは出国審査での注意事項などを案内しており、空港アクセス特急であることを感じさせてくれました。

扉の手前には荷物置き場があり、海外旅行などで大きな荷物を持っていても使いやすい設計となっています。


f:id:gawa67tabimaru:20230905094143j:imageミュースカイは基本的に日中時間帯は名鉄名古屋を始発終着にしています。中部国際空港との間の停車駅は金山と神宮前のみとなっており、名古屋と中部国際空港の間を最速で28分で結んでいます。朝夕の時間帯では名古屋を超えて名古屋本線名鉄岐阜犬山線新鵜沼まで運行されているようです。

常滑線での見どころは太田川駅太田川駅では常滑線武豊方面へと向かう河和線が分かれるジャンクションとなっています。駅は2層構造になっており、高速で通過していきますがその圧倒的な存在感には驚かされるはずです。


f:id:gawa67tabimaru:20230905094137j:image特急列車らしい快調な走りを続け常滑駅を通過すると、名鉄空港線へと入ります。りんくう常滑駅を過ぎるとセントレア大橋を渡って中部国際空港のある人工島へと向かいます。知多半島からの距離がそこまで離れていないため、関空とは異なり鉄道橋と道路橋が横に並んで存在しています。

伊勢湾に浮かぶ人工島に空港の建物がちらほらと見え始めると、すぐに終点の中部国際空港駅に到着となります。


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神宮前駅から20分で中部国際空港駅に到着しました。中部国際空港駅には3つの乗り場がありますがそれぞれ種別に乗り場が分けられていて、ミュースカイ専用の乗り場が設けられています。ミュースカイ乗り場ではホームドアがフルスクリーンタイプとなっています。

中部国際空港駅からは全くの段差なし、スロープのみで出発手続きに保安検査場通過まで進めるようになっています。近年開港したならではの使いやすい空港が、空港駅から始まっていました。

 

ということで以上、乗り継ぎミューチケットを利用した名鉄特急の乗車記でした。

私鉄特急というと各社特徴的な車両を用意して、その会社を代表する車両として運行しているというのがほとんどでした。それに比べ名鉄では一般車と特別車との区別をつけ、本数も多く料金も比較的安いことからかなり使いやすい特急列車、指定席となっていました。既に格安にも関わらず、乗り継いでも格安な乗り継ぎミューチケット。ぜひ快適な座席で名鉄沿線を旅してみてはいかがでしょうか。

 

この記事は2023年5月下旬時点での情報です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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