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【乗車記】特急ひだグリーン車 車窓を楽しみながら富山へ快適移動

こんにちは。

今回は飛騨路を走る特急列車ひだの乗車記をお届けします。

特急ひだは名古屋と岐阜県の高山、そして富山までを結んでいる特急です。非電化の高山本線を走る特急ということもあり、気動車にて運行がされています。伝統の特急列車ではありますが、2022年HC85系というハイブリッドの新型車両がデビューして、2023年の3月には特急ひだのすべての車両が新型のHC85系に統一される予定になっています。

まもなく乗れる機会が格段に減ってしまう特急ひだのキハ85系キハ85系には前面展望を楽しめるグリーン車がついており、今回は高山から富山までグリーン車に乗ってきましたので、その乗車記を紹介していきたいと思います。

 

以下目次です。

 

それではスタート!!

特急ひだの始発にもなる高山駅

やってきたのは高山駅。2016年にできた綺麗な駅舎が特徴です。高山観光の拠点となるこの駅からキハ85系によって運行される特急ひだ3号に乗車して富山を目指します。

特急ひだ3号は11:03に高山を出発し、飛騨古川、猪谷、越中八尾に停車して終点富山には12:31に到着する1時間半ほどの所要時間となっています。

 

高山駅高山本線の拠点の駅にもなっており、駅構内には車庫もあります。普通列車も高山始発列車の設定がされています。

特急ひだは高山までの運行、飛騨古川までの運行、そして富山までの運行と3形態に分かれており、高山の車庫で出番を待っている特急ひだの車両もいます。(写真にはいませんが)

 

高山駅の東西コンコースに改札があります。名古屋や大阪から特急がやってくる人気観光地の駅とは言え、自動改札機はなく駅員さんに直接きっぷを確認してもらうスタイルになっています。

高山本線でのICカード対応エリアは美濃太田駅までで、高山駅はエリア外になっています。列車の発車時刻が迫ると改札が始まる方式になっており、特急の乗車列は改札口の前に出来るようになっています。

 

こちらは乗車する特急ひだ3号の列です。出発の20分近く前から列ができ始めました。指定席やグリーン車で指定券を持っていればわざわざ早くから列に並ぶ必要はないですが、自由席なら早めに並ばないと席が取れない可能性があります。
この列からもわかるように、平日昼間のしかも特急ひだのメインとは言えない高山から富山へと向かう区間だというのにかなり混雑しています。

 

乗車できるのもあとわずかキハ85系グリーン車

列が落ち着くまでしばらく改札外で待っており、改札で乗車券と特急券を見せてホームへとやってきました。

富山へ向かう特急ひだ3号は高山までは7両編成での運転。高山駅で後ろ4両を切り離して前の3両のみでの運行となります。したがって高山駅での停車位置が前に偏っており写真のような案内がなされています。そんな案内の多言語表示の様子からも高山が外国人観光客に人気な街であることが伺えます。

 

こちらが乗車する特急ひだ3号は高山駅で5分間の停車時間があります。その時間を利用して切り離しを行っていきます。また富山行きの前3両にも高山で下車するお客さんが多く乗車しているので乗り降りにも時間がかかるためです。

大きな窓が特徴のキハ85系JR東海のオレンジ色を身にまとい名古屋駅から2時間少々かけて高山駅にやってきました。

 

今回乗車したのはキハ85系という車両でしたが、2023年の3月からすべての特急ひだ号が写真の新型特急HC85系に置き換わります。

富山行きの特急ひだは自由席と指定席の2両編成になってしまい、グリーン車を利用できるのはもう残り少ない時間になってしまいました。そもそも2両で輸送力足りるんですかねという疑問が残ります。

 

停車時間中に富山行きの前3両と高山どまりの後ろ4両が切り離されます。連結とは異なり見ごたえには欠けますが、せっかくなので作業の様子を見学してから、ひだ3号に乗り込んでいきます。

 

乗車するのは富山行きの先頭車である10号車のグリーン車。列車の行先が富山になっていることを確認してから乗り込みます。

実は今回、指定席を利用するつもりでいましたが大混雑。1週間前では既に窓側席が空いておらず、自由席かなと諦めていた所にグリーン車の空きを発見。それならばとグリーン車を選択しました。普段はしない贅沢なので、車両のグリーン車マークを見るとテンションが上がってしまいます。

 

写真は到着時のものですが、グリーン車はこのような内装になっています。2+1列のゆったりとした座席配列になっており、なんといっても前面展望を楽しめる大きな窓が特徴的なグリーン車です。

高山止まりの後ろ4両にもグリーン車がありますが、そちらは2+2列の座席配列で先頭車グリーン車よりもすこし劣るかなといった具合です。同じ料金を支払うならば豪華な方がいいですからね。

 

2列席、1列席の座席はそれぞれこんな感じ。時代を感じるような座席の色あいをしていますが、その重厚感は値段相応のもの。座席のサイズもかなり大きく、身体を包み込んでくれるような座り心地になっていました。
1人旅でも1人席を利用すれば隣を気にすることなく通路にも出れますし、車窓を楽しむことができます。

 

こちらは座席についているテーブルです。前の座席の背面テーブルもあり、肘掛け下から出てくるテーブルもあるダブル仕様。どちらも大きめです。

 

足元にはフットレストがあります。そしてよく見ると通路より1段高いところに座席があるのがわかると思います。

これはワイドビューひだという愛称が特急名の前につけられていたように、車窓からの眺望を売りにしているため、座席部分が少し上げられています。

 

高山駅から山間を進む

グリーン車は満席の状態で高山駅を発車。指定席も満席、実際に見てはないですが自由席も混雑しているようで何度も席に荷物を置かないでという放送が流れていました。

高山発車の直後は市街地を走りますが、しばらくすると宮川沿いの狭い平地を走っていきます。

 

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高山の次の停車駅は飛騨古川ですが、その手前飛騨国府駅で交換のために停車。上りの富山からやってきた特急ひだとすれ違います。

 

高山から15分も経たずに飛騨市の中心である飛騨古川駅に到着しました。一部の特急ひだの始発・終着駅にもなっている飛騨古川駅ですが、そこまで乗降はありませんでした。

飛騨古川は映画君の名は。の聖地となっている他、お祭りや白壁土蔵の町並みも有名な観光地です。高山と合わせて訪れておきたい場所です。

 

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車内で高山駅で購入した駅弁を昼食としていただきます。旅行支援でもらった地域クーポンが残っていたので少し贅沢をして飛騨牛をふんだんに使った飛騨牛しぐれ寿司をチョイス。

さすがはブランド牛。美味しいに決まってました。グリーン車で贅沢な駅弁。最高な旅になってます。


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飛騨古川を出ると完全に山の中へ。宮川が造る急峻な渓谷を時にはトンネルやら橋で貫きながら、川に沿ってカーブしながら進んでいきます。

ちょうど紅葉の時期ということもあり、車窓から眺める色付いた山々は列車の旅を一段と盛り上げてくれます。


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そんな山がちな区間の途中にあるのが猪谷駅です。富山県に入り、JR東海JR西日本の境界駅になっている駅で、普通列車でこの区間を超えようとするとこの駅で乗り換えが必要になります。

乗務員も交代しつつ、この駅では国交省の作業着を着た集団が下車していきました。出張ですかね。

 

平野を駆け抜け高架の富山駅

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猪谷駅からも神通川沿いの渓谷を進みますが、その区間は短くしばらくすると平地が広がる富山平野が見えてきます。こちらは神通川。一度橋で渡りますが、この後富山駅に到着する直前にもう一度神通川を渡ることになります。

ちなみにこのあたりで富山空港に着陸する飛行機が真上を通過していきました。富山空港回で紹介しますが、富山空港神通川沿いに立地しています。


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富山平野へと入り停車したのは越中八尾駅。越中八尾の市街地は少し離れていますが、越中八尾おわら風の盆や八尾曳山祭などのお祭りで有名な観光地です。こちらも富山観光では訪れておきたい場所ですね。

越中八尾からは富山方面への普通列車の本数も増えます。増えると言っても日中時間はやっと1時間に1本になるかなというレベルです。この駅でも多少の降車がありました。


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富山平野に入ってからは線形も良くなり特急らしくかなり飛ばして走行していきます。越中八尾を過ぎると進行方向の右側の車窓には富山を象徴する立山連峰を眺めることができます。この日は残念ながら曇り空。何となく裾野は見れましたが、肝心な綺麗な稜線を見ることは叶いませんでした。

 

金沢からやってくる北陸新幹線、あいの風とやま鉄道の線路が見えてくると間もなく富山駅に到着します。前面展望から見えているのは先ほど一度渡った神通川をまたぐ橋。

高山から乗車をするとここまで線路が勢ぞろいすることはないので、都会に来たんだなという印象を抱きます。

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右手側に北陸新幹線の線路を見ながら富山駅のホームへと入っていきます。グリーン車は猪谷駅と越中八尾駅で半分までは行きませんがかなり多くのお客さんが下車していったので、大混雑するほどの降車客の多さではありませんでした。

一方で自由席、指定席の車両からはかなり多くのお客さんが降りてきており、ホーム上は大混雑の様子でした。

 

富山駅の到着ホームは切り欠きホームの2番線。改札口へと降りる階段からは少しだけ距離のある端っこへと追いやられてしまっています。在来線の富山駅はあいの風とやま鉄道の駅となっており、メインはあくまであいの風とやま鉄道です。

特急ひだを下車した人たちの行方ですが、あいの風とやま鉄道に乗り継ぐ人はそこまでおらず、富山の街に放たれていく、もしくは北陸新幹線に乗車していくイメージでした。

 

 

ということで以上、特急ひだキハ85系グリーン車の乗車記でした。

高山から富山まで1時間半ほどの列車旅。グリーン車ということもあってかなり快適な時間を過ごすことができました。そして山あいから平野部へ、最終的には富山駅周辺の発展した街に到着するというバラエティに富んだ車窓も列車旅を面白くしてくれた要因だと思います。

そんなキハ85系グリーン車に乗って高山や富山を旅できるのも残りわずかな期間になってしまいました。今のうちに乗車しておいて冬の雪化粧をした飛騨路を富山を旅したいですね。

 

この記事は2022年11月中旬の情報です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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