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【乗車記】JR九州バス&区間快速シーサイドライナーで嬉野から長崎へ

こんにちは。

今回は嬉野から長崎への移動を一気にまとめて紹介していきます。

嬉野長崎間は2022年に開業した西九州新幹線で移動することができます。新たに開業した新幹線ということでそれもいいのですが、今回は邪道を行きます。

嬉野からはJR九州のバスを利用して大村湾沿いにある彼杵駅まで向かいます。そこからは風光明媚な車窓を楽しめるJR大村線の快速シーサイドライナーに乗車して長崎駅を目指すことにしました。嬉野の茶畑からや大村湾のオーシャンビュー、いよいよ新幹線が開業した長崎駅まで景色がどんどん変わる面白い移動になりました。

今回はそれぞれの移動をじっくりと紹介していきます。

 

以下目次です。

 

それではスタート!!

嬉野の拠点嬉野温泉バスセンター

嬉野温泉を堪能してやってきたのは嬉野温泉バスセンター。新幹線の開業前までは嬉野温泉のアクセスの拠点となっていました。現在でもバスの拠点となっており、新幹線嬉野温泉駅の温泉街からの遠さや新幹線の本数の少なさを考えるとまだまだ嬉野温泉の交通拠点であると言える場所でしょう。

 

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拠点であることを象徴するように嬉野温泉バスセンター内には観光協会が入っており観光案内などがなされています。この日はお休みでしたが、レンタサイクルの貸し出しなども行なっており、嬉野温泉駅よりも充実感を感じます。

観光協会以外にも嬉野温泉バスセンターに乗り入れするバス会社の窓口も設けられています。高速バスも発着しているので、そのチケットなどを購入できるようになっています。

 

乗り場はいくつかに分かれており、写真奥が高速バス、手前が路線バスの乗り場となっています。高速バスは博多長崎間を結んでいる九州号がこの嬉野温泉バスセンターを経由しています。やはり一番乗降が多いのはこの高速バスのようで、待合室のすぐ前に乗り場が設けられています。

路線バスは今回乗車するもののほかに、佐世保行きや武雄温泉行き、同じ佐賀県の鹿島行きなどがあります。

 

今回乗車するのはJR九州バスの嬉野線。武雄温泉から嬉野温泉を経由して県境をまたぎ、長崎県大村線彼杵駅までを結んでいる路線バスです。新幹線が開通する前までは嬉野温泉へと列車を使って向かおうとすると、武雄温泉駅もしくは彼杵駅からこの路線バスを使う必要がありました。新幹線に置き換わるような路線ですが、開通後もまだまだ走り続けています。

バスは通常の路線バスタイプで、この停留所から乗車してくる人は特におらず貸切状態のまま彼杵駅へ向かって発車します。

 

長崎街道を進んで大村湾

バスは嬉野温泉を離れて山道へと入っていきます。江戸時代から整備されている長崎街道もこのあたりを通っており、さらに近くには高速道路の長崎自動車道も通っているため、昔からずっと長崎へと向かう重要なルートとなっていることが分かります。極めつけは新幹線ですからね。

嬉野もこれから向かう彼杵もどちらもお茶の産地として有名です。それぞれ嬉野茶、そのぎ茶として売り出しています。車窓からは山間に広がる茶畑を見ることができます。

 

県境を越えて長崎県へと入ったあたりで進行方向左側に見えてくるのは西九州新幹線の線路です。山を貫いて走る新幹線の技術のすごさを感じることが出来るのがちょうどこのポイント。写真右側の新幹線のトンネル入り口に注目してください。

新幹線開業時にも少し話題になりましたが、トンネルの真上の斜面をすべて法面工事を施しています。大雨等の災害にも強い新幹線はこうした土木技術によって支えられていることがよくわかる場所になっています。

 

だんだんと山を下ってしばらく走ると大村湾の様子が見えてくるようになりました。地図で見ると完全に湖のように見える大村湾ですが、しっかり海とつながっている湾になっています。大村湾を遮るように続いている立派な建造物が長崎道です。

 

嬉野温泉バスセンターから25分ほどで大村線彼杵駅に到着しました。実際には乗り換え時間が1時間ほどあったので、道の駅で途中下車し観光してからやってきました。結局道の駅で下車するまで誰も乗ってこず貸切状態。いつまで路線が存続してくれるのか不安になります。

彼杵駅嬉野温泉駅とは打って変わってこじんまりした雰囲気。もちろん無人駅です。既に乗車券を購入しているので改札を通ってホームへと向かっていきます。

 

彼杵駅から区間快速シーサイドライナー

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彼杵駅からは長崎駅長崎県第2の都市佐世保駅を結んでいる区間快速シーサイドライナーに乗車して長崎駅を目指します。シーサイドライナー佐世保と長崎の間を約2時間かけて結ぶ快速列車です。区間快速となっているのは、列車によって大村線竹松駅までは各駅停車になり、そこから長崎までの間で快速運転を行うため区間快速となっています。

使用車両はYC1系。やさしくてちからもちの頭文字を取った不思議な名称でハイブリット車両となっています。

 


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このYC1系は車内がなかなか面白いことになっています。九州では定番となっている三戸岡デザインの車両なのはいいのですが、座席数が圧倒的に少なくなっています。バリアフリー対応の広々したトイレが設置されており、その正面には座席が全くなくなっています。

さらに床にはまるでQRコードのようなマークがちりばめられています。本物ではないので読み取ることはできませんでした。

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彼杵から乗車したシーサイドライナーの車窓の一番の見どころは彼杵駅から千綿駅松原駅までの区間大村湾のすぐそばを走っていきます。大村湾は完全な内海になるので、波は激しくなく穏やかな海を車窓から眺めることができます。

特に千綿駅大村湾の目の前にある駅で絶景駅としても有名です。千綿駅では乗車するためではなく、写真を撮るためにやってきたような人もいました。


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大村湾沿いを過ぎて、新幹線との乗換駅である新大村駅などに停車し、写真のこちらは諫早駅。こちらも新幹線乗換駅であるほかに島原半島を走る島原鉄道に乗り換えられる駅になっています。諫早駅では10分近くの停車時間がありとにかく暇でした。


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諫早駅から先は快速運転。喜々津駅からは長崎への行く手を阻む山々をトンネルで貫く新線を走り、浦上駅に停車。高架線を走り、左側から西九州新幹線の線路が見えてくるとすぐに終点の長崎駅に到着します。

大村湾から始まり山を貫くトンネル、そして最後は長崎市街地の高架線という景色のバリエーションが豊かな区間快速シーサイドライナーでした。

 

生まれ変わった長崎駅

在来線の長崎駅に到着しました。長崎駅は乗車してきた車両も含めてYC1系ばかり。長崎駅は西九州新幹線開業に際して非電化となってしまいました。したがってもう特急かもめで用いられていたような電車特急や36ぷらす3といった九州島内を走る観光特急もやってくることが出来なくなってしまいました。

新幹線開業で華やかさがある一方で在来線乗り場は普通列車だけと地味になってしまった印象です。

 

ちょうど西九州新幹線開業の1年前、2021年の9月に長崎を訪問した際に既に在来線も高架駅へと移転を果たしていましたが、在来線乗り場以外はほとんど工事中でした。在来線ホームから改札のあるコンコースへと降りてくると、新幹線との乗り換え改札口が新設されており、1年前との変化を感じられました。

 

改札を出るとそこには高架下を活かした商業施設、長崎街道かもめ市場なるものが誕生していました。お土産を販売しているお店から長崎名物を楽しめるレストラン、全国展開のファストフード店まで様々な種類のお店が入っており、わざわざアミュプラザ長崎まで行かなくとも改札口目の前で旅の用事を済ますことが出来てしまいます。

新幹線の改札の横には九州ではよく見るシアトルズベストコーヒーの店舗も。1年前は仮設だったファミリーマートも仮設ではない店舗になっていました。

 

アミュプラザ長崎路面電車のあるかもめ口(東口)の外へと出てきました。こちらの駅前はまだ工事中。ホテルなどの入る複合施設ができ、ロータリーも駅の目の前まで入ってくるとのことなので、完成が楽しみです。現在建設中のこのビルは2023年の秋に開業予定、そしてロータリーを含めたかもめ広場は2025年に完成される予定となっています。

 

この時も写真にある仮説通路を通ってアミュプラザ長崎やバスターミナル、路面電車乗り場へと向かう必要があります。残念ながら路面電車の広場への乗り入れ計画は頓挫してしまったようです。駅の様子が訪れるたびに変わっているのも変化を感じられて面白いですよね。



ということで以上、嬉野から長崎のバス&列車の乗車記でした。

嬉野から長崎へ新幹線ならば25分ほどで向かうことができます。今回はその6倍の乗り換え時間も含めて2時間半もかけて移動をしました。それでも彼杵の道の駅、大村湾の景色などを眺めながら移動ができ退屈ということはありませんでした。長崎で予定も特になかったので、移動を楽しむ旅もそれなりの良さがあると思います。

新幹線が開業した長崎駅。まだまだ駅前広場など工事中の部分もありましたが、それでも1年前の新幹線開業前に訪問した際との変化を感じることができました。次に訪れるときはどのように変わっているか楽しみです。

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この記事は2022年12月中旬の情報です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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