がーわのたびレポ

日本各地の移動手段や観光地、宿泊施設をじっくりと紹介!

【乗車記】西九州新幹線かもめ&特急リレーかもめ 長崎博多間の新移動を体験!

こんにちは。

今回は西九州新幹線とリレー特急を利用して長崎から博多へと向かう乗車記をお届けします。

2022年の9月に開業したばかりの西九州新幹線。2016年の北海道新幹線開業以来の新幹線開業ともあって、全国ニュースでも報じられるほどの盛り上がりを見せました。そして今回の西九州新幹線の特徴が、部分開業であること。長崎から途中の武雄温泉までの開業で、武雄温泉からはリレー特急に乗り換えて博多まで向かうという珍しい開業となりました。

今回はそんな西九州新幹線とその先のリレー特急をまとめて一気に紹介したいと思います。

 

以下目次です。

 

それではスタート!!

長崎駅の新幹線乗り場

やってきたのは2020年に高架化された長崎駅路面電車などが走る東側に新幹線の駅が設けられました。線路の部分はガラス張りになっており、ちょうど新幹線の車両が停車しているのが見えています。これも新幹線の駅らしさを感じます。

 

こちらが新幹線の時刻表になります。基本的には1時間に1本で混雑時間帯の朝夕は1時間に2本となります。従来の特急かもめ号よりは本数的に少なくなっていますかね。

時刻表上は博多行きと表示がありますが新幹線区間武雄温泉駅まで。そこから先のリレーかもめの行先が表示されている状態です。博多まで新幹線で行けたらいいんですどね。最終電車車両基地のある新大村行きとなっています。

 

新幹線改札を通りホームへと向かっていきます。ホームは11から14番のりばまでの4つもあります。少し過剰なような気もしますが、将来的に九州新幹線に直通した際に、新大阪方面への直通列車や博多までの区間列車などが出来るのならば鹿児島中央駅と同じくらいの設備は必要になるのでしょう。

この出発案内にも博多行きと表記されています。佐賀県への圧を感じる…)

 

今回乗車するかもめ40号は12番のりばからの出発になります。11番のりばにも博多行きの案内があるので、時間によって利用するホームが異なってくるようです。ホームの表示にも佐賀、新鳥栖、博多方面との表記があり、武雄温泉駅は全く触れられていません。(ここでも佐賀県への圧が…)

発車10分前ほどで、既に乗車口には指定席自由席問わずに大行列ができていました。平日でしたが、元々持っている博多長崎間の需要に、新幹線開業によるフィーバー、そして旅行支援も始まっていたので大混雑になっていたのだと思います。

 

新幹線の長崎駅も在来線と同じように長崎港側は開放的な造りとなっています。こちらもホームが長く続いておりデッキのようになっています。ここから新幹線の車両や長崎港の景色を楽しむことができます。


新型N700Sのかもめ

ホームには既に乗車するN700Sかもめが停車しています。2022年9月のデビューですが、2020年に東海道山陽新幹線で運行が開始されているN700Sと同じタイプになっています。もちろん外装や内装は完全に西九州新幹線仕様になっているので、現在は武雄温泉~長崎間でしか乗車することができません。

これまでの特急かもめで用いられていた車両とは打って変わって赤色を使用したデザインになっています。デザイン自体はJR九州では定番の水戸岡デザインです。

 

長崎から乗車していくのは2号車指定席です。西九州新幹線の車両はすべて6両編成で、1~3号車が指定席、4~6号車が自由席になっておりグリーン車の設定はありません。現状長崎武雄温泉間は30分程度しかないため、グリーン車が設定される必要性はなさそうです。

指定席は2+2列の贅沢しようになっています。JR九州の新幹線は指定席でもグリーン車並みのゆったり感があるためかなり人気になっています。

 

指定席の座席はご覧のようになっています。指定席の座席の色は号車によって異なり、ここ2号車は獅子柄となっています。グリーン車とまではいきませんが、かなりゆとりのある座席になっていると思います。乗車時間30分じゃ少しもったいない気がします。

 

シートピッチはかなり広く、こちらはさすが新幹線と言えるようなサイズになっています。座席背面にはテーブルなどの設備はなく、網ではないポケットがあります。中に物を入れっぱなしのまま降車しないように気を付けたいですね。

また座席の上部には号車案内とバッグなどを掛けられる取っ手がつけられていました。

 

座席の間にあるひじ掛けの下にはコンセントが設置されています。ちゃんと2つあるので通路側の座席でも電源を使用することができますね。また、そのひじ掛けの中からは小さめですがテーブルを出すことができます。駅弁を広げたり、パソコンで仕事をしたりするには小さいテーブルになっていますが、乗車時間が短いので十分でしょう。

 

続いては自由席を紹介します。こちらは行きの際に武雄温泉嬉野温泉間で乗車した時の様子です。自由席は東海道山陽新幹線で走っているN700Sと同じく2+3列の配置になっています。自由席の方が新幹線らしさを感じるような車内になっていますね。

 

座席は黄色になっています。こちらはひじ掛けも通常タイプのものになっています。東海道山陽新幹線のN700Sと異なる点としては、ヘッドカバーがないことでしょうか。

 

 

座席回りですが、自由席には背面テーブルが付いているので、こちらであれば駅弁を食べたりパソコンを広げて仕事なんてこともできそうです。また、背面のポケットも網になっているので忘れ物も一目瞭然ですね。

座席と座席の間のひじ掛けにはコンセントが設けられています。自由席でも各席についているのは非常にありがたいですね。乗車時間30分ですが。

 

長崎から武雄温泉まで30分の新幹線旅

長崎駅からは指定席がほとんど埋まるような混雑で発車しました。乗車しているのはスーツを着たビジネスマンから旅行中の老夫婦など様々。観光もビジネスもどちらの需要も拾っている新幹線ならではの光景が広がる車内となっていました。

長崎駅を発車すると進行方向左側に稲佐山をみながら在来線と別れ、路面電車に幹線道路と交差するとすぐにトンネルの中へと入ります。長崎は坂のまちですが、それもトンネルで貫き苦にしないのが新幹線です。

 

トンネルといくつか通り、住宅が増えてきて街が見えてくると最初の停車駅諫早駅につきます。諫早駅では数人の乗車があり、指定席車内は完全に満席になりました。

諫早駅を発車すると続いて新大村駅に到着します。最長片道切符の新たな終点駅になり、さらに長崎空港の最寄駅でもあります。

 

大村駅を出ると進行方向左側から線路が分岐し、車両基地へと入っていきます。こちらに車両基地がある関係で早朝深夜の時間帯には新大村駅始発と終着の新幹線が運行されています。この車両基地は新幹線かもめの車両が休むことから「かもめの巣」と名付けられています。

新大村を出るとトンネルが非常に多い西九州新幹線の中で一番といってもいい見どころがあります。それがこちらの大村湾。そこまで長い間見られるではないので、武雄温泉行きでは進行方向左側、長崎行きでは右側に要注目です。

 

バスと列車を乗り継いで2時間半もかけた嬉野温泉長崎間を新幹線は一瞬で移動してしまいます。乗車した列車は西九州新幹線内全駅に停車するタイプのため、通貨列車の多い嬉野温泉駅にも停車をしていきます。

ちょうど夕方に差し掛かる時間帯で、温泉街でもある嬉野温泉駅で下車する人がいるように思いましたが、ほとんど下車はなく終点の武雄温泉駅までほぼ満席の状態で向かうことが決定しました。

 

f:id:gawa67tabimaru:20230224231959j:image

武雄温泉駅到着前に、博多行きリレーかもめがすぐ隣の乗り場に停車していることがアナウンスされ、車内のお客さんはいそいそと身支度を始めます。武雄温泉駅に到着するかなり前からドアに行列を作って下車する体制が整えられて行きました。車内の中ほどまで並ぶ形で、飛行機を降りるときみたいな光景でした。

 

武雄温泉駅から特急リレーかもめ

f:id:gawa67tabimaru:20230224232010j:image

武雄温泉駅に到着すると新幹線から大量にお客さんが下車。揃いも揃って隣のホームに停車中の博多行き特急リレーかもめ号に吸い込まれていきます。

乗り換え時間が3分間ということもあって、指定席を持っているにもかかわらず焦ってしまい、乗り換えにはそこそこ手間取りました。特に今回、新幹線は2号車指定席、リレーかもめは4号車指定席を取っていたのもあり余計に手間取りました。

 

f:id:gawa67tabimaru:20230224232046j:image

武雄温泉駅から乗車していくのは九州を代表する特急車両の787系。黒いかもめとして長崎博多間を走っていたものです。遡ると今回の武雄温泉駅のような乗り換え方式がとられていた九州新幹線新八代駅までリレーつばめとして走っていた車両でもあります。

 


f:id:gawa67tabimaru:20230224232345j:image

f:id:gawa67tabimaru:20230224232348j:image

今回指定した4号車指定席は他の指定席号車と異なり、博多鹿児島間を走っていた特急つばめ時代にビュッフェとして使われていた車両のためシートピッチがかなり広くなっています。

座席上の照明は当時の名残を感じられる代わりに、荷物棚がないため大きな荷物などがある際は広いシートピッチを無駄にしてしまうことになるかもしれません。

 

f:id:gawa67tabimaru:20230224232421j:image

なんだかんだ3分間での乗り換えが完了し、特急リレーかもめは武雄温泉駅から博多駅を目指して在来線の佐世保線を進んでいきます。


f:id:gawa67tabimaru:20230224232424j:image

途中、長崎本線と合流する江北駅に停車しお次に止まるのは佐賀駅。長崎佐賀間でいうと1時間を切る55分ほどの所要時間になっています。

佐賀からは特に自由席で大量の乗車があり、この先は線路が直線になっているため特急らしくガンガン飛ばして終点の博多駅を目指します。

 

f:id:gawa67tabimaru:20230224232459j:image

佐賀を出ると九州新幹線との乗り換え駅でもある新鳥栖駅に停車。西九州新幹線も一応はこの新鳥栖駅九州新幹線に合流する計画にはなっていますが、本当にそうなるのか、そして完成はいつになるのかまったくもって不明です。


f:id:gawa67tabimaru:20230224232503j:image

武雄温泉駅から58分、長崎駅からは1時間32分で九州の大ターミナルである博多駅に到着しました。ほとんどのお客さんが博多まで乗り通している印象で、やはり長崎博多間の移動の需要は高いままのように感じます。時短効果としては30分前後とそこまで絶大な効果があったわけではないですが、それでも利用者は多かったですね。

 

ということで以上、西九州新幹線かもめと特急リレーかもめの乗車記でした。

長崎博多間の移動に際して実際に時短効果が生まれてること、乗り心地が改善されていることを考えると決してマイナス面だけではなく、プラス面がかなり大きいと感じた移動になりました。乗り換えの大変さに焦点が当てられていますが、改札を通る必要がなく対面での乗り換えが可能なことはかなりの負担軽減になっていると思います。ただ混雑してると乗り換えが大変に感じるかもしれません。

武雄温泉新鳥栖間が繋がればまた博多長崎間の移動、ひいては関西・関東長崎間の移動も大幅に変わってくるはずです。それも楽しみに待ちたいと思います。

 

この記事は2022年12月中旬時点での情報です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

watabimaruga.hatenablog.com

watabimaruga.hatenablog.com