こんにちは。
今回はJALの新千歳空港から青森空港への搭乗記をお届けします。
北海道と青森県は津軽海峡を挟んでお隣同士。青函トンネルでは北海道新幹線がそれぞれを結び、津軽海峡を渡り本州と北海道をつなげるフェリーも多数運行されています。最速の新幹線を利用したとしても約5時間を要するこの区間ではもちろん空路が設定されています。飛行時間だけで言うと時刻表上では45分のフライトとなっています。また新千歳青森間は距離も近いことから高度がそこまで上がらずに、北海道と青森にまたがる津軽海峡の景色を楽しむこともできます。
今回はJGC回数修行もかねて、セールを利用して破格の6600円で航空券を購入しました。北海道と青森を結ぶ短区間のフライトの様子をじっくりと紹介していきたいと思います。
以下目次です
それではスタート!!
北海道の最混雑空港から出発
北海道の玄関口である新千歳空港にやってきました。札幌近郊にはもう一つ道内路線やコミューター機による本州路線も設定されている丘珠空港がありますが、今回利用する青森線はここ新千歳空港から出発しています。今回はJALを利用しますが、ANAも同じ路線を飛ばしています。
新千歳空港は国内線ターミナルと国際線ターミナルの2つに分かれています。国内線は1つのターミナルをANAやJAL、LCC各社までが仲良く分け合って使用します。主にANAは北側、JALは南側を利用しており、コードシェアのある航空会社がそれぞれの側を一緒に利用している形となっています。
今回利用する青森便はJALグループのジェイエアによる運航です。使用機材はエンブラエル170で主に地方間を結ぶコミューター路線で用いられている機材となっています。
今回指定した座席は進行方向右側の座席で翼の少し後ろあたりです。搭乗率はそこそこで前方は座席もかなり埋まっていましたが、後方は1人で2席を利用できるよな状況でした。客層はビジネス客も多く、旅行客も適度に混ざっているような感じで、この路線ならではの特徴的なものは感じませんでした。
定刻の10:55より前に全員の搭乗が終わり、定刻よりも早く出発をしました。新千歳空港の国内線は半円形のターミナルビルとなっているのが特徴です。写真左側のターミナルビル上にはホテルが設けられています。このホテルには飛行機を眺められるエアポートビューの部屋もあり、いつかは宿泊してみたいと思ってるんですがちょい値段が張るのも事実です。
この日は北風だったため、滑走路南側から北へ向けての離陸となりました。新千歳空港は滑走路が隣接して2本設置されており、基本的には離陸用と着陸用で分けて運用されています。離陸するとお隣の滑走路に着陸したANA機が滑走路横断を待っている姿を眼下に眺めることができました。
目的地青森空港へは新千歳空港から南下していく必要があるため、一度北向きに離陸した後、一気に旋回して南側へと進路を変えていきます。進路を変えると進行方向右側には離陸したばかりの新千歳空港の全景を眺めることができました。自衛隊の千歳基地も合わせるとかなりの広さを誇っていることがわかります。
津軽海峡の景色を楽しむ
上昇中見えてきたのは新千歳空港の東側に位置する支笏湖と思しき湖。すぐ横に樽前山が見えれば確実に支笏湖なんですが、雲に隠されて確認できず。支笏湖は透明度がかなり高く、支笏湖ブルーと呼ばれる綺麗な青色の湖面が人気ですが、さすがに機内からその青さを体感することはできませんでした。
しばらく飛行すると苫小牧の市街地が見えてきました。明らかに建物が並ぶので上空からでもわかりやすいポイントです。新千歳羽田線ではこのまま太平洋上へと入るのでこの景色が最後に見る北海道となりますが、青森線はまだまだ北海道の有名な景色を楽しむことができます。
右手に苫小牧から室蘭まで続くまっすぐに伸びる街並みを眺めながら機内サービスが始まります。短距離路線でベルトサインが消灯している時間も短いことから、ドリンクサービスはなく、JALオリジナルキャンディの配給となりました。バニラヨーグルト味やはちみつレモン味などがある中で、今回はアセロラ味をチョイス。ANAのキャンディと比較すると喉に良さそうな味が多い気がします。
キャンディのサービスを受けていると、北海道の室蘭が見えてまいりました。噴火湾の入り口にある絵鞆半島には工業で有名な室蘭の街が広がっています。
JR線だとぐるっと回る必要があり、札幌函館間の所要時間を拡大させる要因となっている噴火湾ですが、空の上を飛ぶ飛行機なら関係なし。室蘭を過ぎると噴火湾を跨ぎ、駒ヶ岳あたりまで一気に飛んできました。
キャンディのサービスが終わると、CAさんがジェイエアオリジナルのポストカードを持って回ってきてくれました。CAさん達が書いたというオリジナルのルートマップとジェイエアの運航するエンブラエル170の2種類のポストカードをいただきました。
ポストカードを眺めていたら窓の外には函館の街が広がります。函館山を中心にして左右に街が広がる景色は函館の特徴となっています。よく見ると写真手前には函館空港、真ん中には五稜郭と函館の有名観光地をしっかり上空から確認できます。
函館が過ぎ去るといよいよ津軽海峡の上空を飛行していきます。既に高度を下げ始める段階へときているため、眼下には津軽海峡を眺めることができます。更にこの日は天気が非常に良かったこともあって、北海道側の白神岬と本州側の竜飛崎の両方をしっかりと確認することができました。さすがにテンションが上がる組み合わせです。
青森市街を見ながら着陸
しばらく陸奥湾上空を飛行しながらどんどん青森空港へと向けて高度を下げていきます。目的地となる青森市は陸奥湾の1番奥に位置しています。陸奥湾沿いでは最も大きな街になるので、建物が増えてきたと思ったらもうそこは確実に青森市街ですね。
青森空港は青森市街のある青森平野を取り囲むように連なる山の上に位置しています。したがってこの便は青森市街地の上空をまさに観光するように飛んで青森空港を目指します。
ちょうど翼に隠れてしまっていますが、青森のシンボルベイブリッジやアスパムを見ながらどんどんと降下をしていきます。
県庁所在地とはいえ青森市では中心部の市街地を少し離れると、同じ平野内でもご覧のように田畑が広がる景色になっていきます。青森市中心部からはどんどん離れていきますが、青森空港の立地的には県No.3の都市である弘前にも行きやすいようにということになっています。
青森平野を囲む山に位置する青森空港に着陸しました。青森空港の滑走路は3000mあり、大型機も運用可能な長さとなっています。しかし現在では大型機と呼べるような飛行機はやってきていないようです。
山の上にある空港なので少し雲が近く感じました。
新千歳空港出発から45分ほどで青森空港に到着となりました。札幌から特急に乗っていたら苫小牧をちょっと過ぎたあたりくらいまでの所要時間で青森まで飛んで来れるとは、飛行機の速さを痛感しました。
お隣には羽田便に充当されるB737型機が止まっています。小型機が用いられていることから分かるように、東京青森間の移動シェアは新幹線の方が高いようです。
ということで以上、新千歳青森間の搭乗記でした。
一言で表すと、とにかく早い。これに尽きますね。現在のところ札幌青森間の移動は明らかに飛行機優勢となっていますが、2030年に開業予定の北海道新幹線の札幌延伸で大きく勢力が変わってくると思います。果たしてこの路線が残るのかどうか、この路線に限らず新千歳と東北各地を結ぶ便はどうなるんでしょうか。
高度を上げない短い路線だからこそ見える絶景を楽しめる新千歳青森線。乗れるうちに乗っておいて、空から北海道と青森の景色を楽しんでおきたいですね。
この記事は2023年9月中旬時点での情報です。
最後までお読みいただきありがとうございました。