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【乗車記】特急サンダーバード 北陸のエース特急で北陸本線を移動する

こんにちは。

今回は大阪と北陸の福井金沢を結ぶ特急サンダーバードの乗車記をお届けします。

今更特急サンダーバード!?という気もしますが、2024年春の北陸新幹線敦賀延伸開業により、存在が危ぶまれている特急列車になっています。関西の方々にとっては北陸旅行をする際に定番の特急列車だとは思いますが、関東圏の人間には北陸新幹線があるため、金沢から先で使うかどうかといった具合でしょう。関西圏の方には2024年春以降の新幹線延伸開通後も大阪敦賀間でお世話になる機会がありますが、北陸の都市間移動については新幹線に取って代わられることとなります。

今回は北陸を疾走する特急サンダーバードを小松敦賀間という新幹線にその役割を譲る区間で乗車してきましたので、その様子を紹介していきたいと思います。

 

以下目次です。

 

それではスタート!!

大幅短縮になる特急サンダーバード

小松駅のホームへとやってきました。現在は特急サンダーバードに加えて名古屋方面の特急しらさぎと高頻度運転の特急列車が走る特急街道となっている北陸本線。この光景も見られるのは残り1年を切ってきています。

今回乗車するのは特急サンダーバード22号の大阪行き。京都駅にも停車することから出発案内には京都方面大阪行きとの表示になっています。

 

ホームへと上がるとすぐに乗車する特急サンダーバードがやってきました。サンダーバードの車両は681系と683系という2つの車両が用いられていますが、ほぼ同じような見た目をしており正直あまり区別がつきません。大阪や京都、そして北陸地方ではよく見かける特急列車の車両です。

 

北陸を走っている特急列車は今回乗車するサンダーバードの他に、金沢と米原・名古屋を結ぶ特急しらさぎが存在します。両者ともに同じ車両が使われていますが、基本的には車両横のラインが異なります。

写真左側の青とオレンジのラインの2本あるのが特急しらさぎの車両、右側の青のライン1本なのが特急サンダーバードの車両となっています。自由席に乗る際などには間違えないように注意が必要ですね。


f:id:gawa67tabimaru:20230722224951j:image今回乗車した特急サンダーバードはなんと12両編成での運行となっていました。基本的には9両編成での運転になっていますが、繁忙期をはじめとした多客期には12両での運転も見られるようになっています。関西と北陸の需要の高さ、結びつきの強さを感じさせられます。これが新幹線延伸開業を機にどのように変わるか気になるところです。

 

f:id:gawa67tabimaru:20230722225017j:image続いては車内の様子を紹介していきます。指定席と自由席は2列+2列の標準的な座席の並びになっています。座席自体の特徴はそこまで感じませんでしたが、ちゃんとくつろげる特急列車の座席です。どうやら車両によっては同じ指定席でも座席の色が変わってくるみたいでした。

 


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座席周りですがテーブルがひじ掛けと背面の2種類用意されていました。背面テーブルはかなり大きく、駅弁を広げる観光客にもパソコンを広げるビジネス客にも使いやすいサイズになっています。

実際に車内はビジネス客も半分くらいは乗っており、サンダーバードの需要の高さを感じました。

 

福井県を北から南へと移動


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サンダーバード小松駅を出発すると、加賀温泉芦原温泉と2駅連続で温泉と名のついた駅に停車します。加賀温泉という温泉地はありませんが、周辺には山代、山中、片山津の3つの温泉地があります。どちらも新幹線延伸開業時に新幹線駅が出来る予定となっており、駅周辺では工事が進められていました。

 

f:id:gawa67tabimaru:20230722225547j:image小松駅から30分程度で福井県の県庁所在地である福井駅に到着しました。福井駅は北陸3県の中で唯一新幹線が来ていない駅になっていますが、既に高架駅で新幹線駅の建設もだいぶ前から進められていました。

現状東京から福井となると、北陸新幹線経由で金沢乗換か、東海道新幹線経由で米原乗換か微妙な所となっています。新幹線が延伸開通すると東京から乗り換えなしで行けるようになるので、福井が旅行先の選択肢に上がってくる機会も増えそうですね。

 

f:id:gawa67tabimaru:20230722225543j:image福井駅を出発すると鯖江、武生に停車します。新幹線はどちらにも来ず、越前たけふ駅という新幹線単独駅が出来る予定となっています。

写真の南今庄駅を過ぎるとJR在来線で最長を誇る北陸トンネルに入ります。北陸トンネルを用いて一気に敦賀へと向かっていきます。

 

新幹線が取って代わる北陸の移動

f:id:gawa67tabimaru:20230722225820j:image北陸トンネルを抜けるとすぐに敦賀駅へと到着します。北陸トンネル出ると特急サンダーバードの車窓からも北陸新幹線の高架が見えてきます。最新の土木技術を用いて固められたトンネル上の法面も最近の鉄道では当たり前になってきました。

新幹線の通る新北陸トンネルは在来線の北陸トンネルよりも長い距離となっています。ただこちらは北陸新幹線の中で2番目の長さだそうです。

 

f:id:gawa67tabimaru:20230722225628j:image小松駅から1時間10分ほどで敦賀駅に到着しました。敦賀駅北陸本線の他に小浜線が乗り入れる駅で、在来線のホームも多くあります。北陸方面の玄関口にもなっており、直通して走る特急列車以外の普通列車は福井方面、米原・大阪方面どちらも始発終着駅になることが多くなっています。

乗車してきたサンダーバード敦賀の次の停車駅が京都となるため、敦賀での下車も多く見られました。


f:id:gawa67tabimaru:20230722225625j:imageそんな敦賀駅ですが既に新幹線駅も工事は大詰めなのか、外観はもうすでに完成しているように見えます。既存の敦賀駅よりもかなり大きい建造物となっている新幹線駅ですが、この1階部分には大阪方面や名古屋方面からやってくる在来線特急専用のホームができ、新幹線との乗り換えの利便性向上が図られます。

 

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敦賀駅の外に出てきました。駅の外には写真のように北陸新幹線の延伸開業がしっかりと宣伝されています。駅舎内にもいくつも北陸新幹線延伸関連の看板などがあり、やはり新幹線開業の盛り上がりを感じました。やはり東京と1本でつながるというパワーとてつもないのかもしれません。その割には東京という文字がなかったですけどね。

 

ということで以上、特急サンダーバードの乗車記でした。

2024年春に現在の金沢大阪間から敦賀大阪間へと走行距離が短くなり、北陸の入口で終点となってしまう北陸を代表する特急サンダーバード。まだ完全に姿を消すわけではなく、敦賀から大阪の間の北陸新幹線の延伸は開業時期が見通せない状態が続いています。敦賀駅での乗り換えの手間が増えるかもしれませんが、速さという新幹線の恩恵を受けられるのもまた事実。新幹線開業後ならではの旅行も楽しんでみたいですね。

 

この記事は2023年5月上旬時点での情報です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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