こんにちは。
今回は京都と兵庫の北部、いわゆる丹後や但馬と呼ばれるエリアの日帰り旅をお届けします。
2024年に入り訪日外国人客も復活、2019年と同じように京都ではオーバーツーリズムが騒がれています。さて、皆様は京都府の形をご存知でしょうか?京都府は縦長の形をしており、いわゆる京都があるのは南の方。北側は日本海にまで面しています。
寺社仏閣や紅葉だけじゃないのが京都の姿。アクセスは少し悪いところもありますが、今回は海の京都と呼ばれる天橋立・宮津エリア、そしてそのまますぐお隣、兵庫の有名な温泉地である城崎温泉エリアを巡ってきました。冬の味覚を楽しめる、さらに温泉まで楽しめる、今の時期にはぴったりの旅行先を紹介していきたいと思います。
以下目次です。
それではスタート!!
旅の行程
今回は日帰り旅。京都駅から特急列車を乗り継いで天橋立へ向かいます。天橋立や宮津を観光したのち、一気に兵庫県の城崎温泉へ。
新天地で活躍する特急で丹後地方へ
旅の始まりは京都駅です。京都旅行というとこの駅を起点にして数あるお寺や嵐山などを観て周る。そんな旅行をイメージする方が大半かと思います。その影響か、今や京都の街中は大大大混雑。ゆっくり観て周るなんてそう簡単にできるものではなくなり、宿の値段も急上昇を見せています。
今回はここ京都駅から同じ京都府内ながら、こっちの京都とはまた違った視点から京都旅行を楽しんでいます。
乗車するのは嵯峨野線を走る特急きのさき号。京都駅を出発し嵯峨野線・山陰本線を通りその名の通りに兵庫県の城崎温泉までを結ぶ特急列車です。京都駅から嵯峨野線を走る特急列車は様々あり、城崎温泉、天橋立、東舞鶴と行き先にありますが、どれも日本海側を目指す特急列車となっています。
特急きのさき号に揺られて1時間と少々、京都府北部にある街、福知山駅で下車します。福知山は山陰本線だけでなく、大阪方面から来た福知山線、宮津へと抜ける京都丹後鉄道が乗り入れる交通の要衝となっています。
交通の要衝は昔から変わっておらず、観光地としても福知山城や鉄道博物館があったりと、福知山も観光してみると結構面白い場所となっています。今回は先を急ぎますが、この旅の後、福知山も単独で訪問しておりますので、そのうち紹介したいと思います。
福知山駅からは京都丹後鉄道に乗り換えて最初の目的地を目指します。乗車するのは写真左側の特急たんごリレー号。JR東海で活躍したキハ85系が使用されており、不思議な感覚を覚えます。
JR東海カラーのまま運行をされているほか、あのワイドビューチャイムも健在でした。走っている場所は違えどまだまだキハ85系(現在はKTR8500形)の旅を楽しむことができました。
一度宮津駅で折り返し、福知山駅から30数分で天橋立駅に到着しこちらで特急たんごリレー号を下車します。京都から天橋立へは今回のように福知山駅での乗り継ぎ以外にも直通でやって来ることができる特急はしだて号も存在しており、時間はかかりますが利便性としてはそんなに悪くないと思います。そしてその駅名通りに、ここが日本三景の一つである天橋立の最寄駅となっています。
日本三景「天橋立」をめぐる
天橋立駅から徒歩5分ほど、駅の裏手にある天橋立ビューランドへとやってきました。こちらの施設はその名の通り、天橋立の綺麗なビューが楽しめる施設になっています。天橋立を綺麗に見るとなると高台に上がる必要があり、ビューランドへはリフトもしくはモノレールで向かうことができます。
天気が良かったので今回はリフトを選択。ネタバレになるので後ろを向くことなく、目の前の山を登っていきます。
リフトを使って山を登り切った先には展望台があり、ここからいわゆる天橋立を見ることができます。この日は綺麗に晴れており、海の真ん中に続く緑の道がこれでもかというほど映えていました。
股のぞきができる台もここに設置されており、股のぞきしてみると龍が空へと昇るように見えるとも言われていますので、ぜひやってみて下さい。落ちないように注意です。
橋立ビューランドと名前がついているように、ただビューを楽しむだけではなく、遊園地の要素もあります。子ども達が喜びそうなアトラクション系がたくさんあり、実際に観光客というよりも娯楽にきた家族連れのほうが客層としては多いように感じました。
遊園地を兼ねていることもあり、景色のいいレストランも併設されており、麓のレストラン以外にもこちらで食事をとるという選択肢があってもいいように思います。
ビューランドから降りてきて、天橋立そのものに上陸。実際に歩いてみると松並木としての美しさや両側に波が打ち寄せる様子が見えて不思議な感覚に陥ります。天橋立は全長3.6kmほどあり、歩いて横断するにはちょっと長すぎるので、レンタサイクルで横断することをおすすめします。
また夏は海水浴場としての役割もあり、海水浴客でなかなかの賑わいを見せていました。
天橋立のはじまり付近には智恩寺というお寺があります。その文字の通りに、知恵を授けてくれるお寺として受験生などに人気なお寺だそうです。「三人寄れば文殊の知恵」の由来となったのもこちらのお寺なのだそう。参道には知恵の餅という参道グルメもあるそうなので、参拝の際には一緒に楽しんでおきたいですね。
天橋立駅から京都丹後鉄道に乗車して1駅、宮津駅までやってきました。宮津駅から歩いて十数分の道の駅海の京都宮津にあるレストランで昼食をにします。あまり覚えていませんが、確か漬け丼を注文したはずです。またセットドリンクにはこちらの道の駅ならではの爽やかな青い色のサイダーを頂きました。
宮津駅は京都からの直通の天橋立行きの特急も停車する駅となっているので、天橋立観光の前後に立ち寄ることもできます。
外湯めぐりの城崎温泉
宮津駅に戻り、京都丹後鉄道の普通列車に乗車して県境を越えて兵庫県の豊岡駅へと向かいます。約1時間30分の鉄道旅となりかなり長い時間を要します。この区間には基本的に特急列車はなく、たんごリレー号が特急から快速に変わり豊岡まで運転されているものが数本あるのみとなっています。ただ、普通列車でも座席が転換クロスシートとなっており、車内では快適に移動することができました。
豊岡駅でJRの山陰本線に乗り継ぎ、城崎温泉へとやってきました。兵庫県の北部にある関西地区だけではなく全国で名の知れた温泉地です。城崎温泉駅までは大阪、京都からの直通している特急列車がやってきます。そして温泉街も城崎温泉駅から非常に近く、駅を出てすぐに温泉街の雰囲気を楽しむことができる場所となっています。
城崎温泉の特徴というとやはり外湯。城崎温泉は街全体が温泉宿というコンセントを持っており、宿はどこもこじんまりとしたサイズ感で大浴場も狭めに作られています。その代わりに下駄と浴衣で外湯めぐりをする、これが城崎温泉の過ごし方となっています。
今回は7つある外湯のうち、洞窟風呂が名物で外湯の中でも比較的規模の大きい一の湯へとやってきました。真夏の時期かつ暑い日だったので、一の湯のみにしましたが、日帰り入浴者でも外湯めぐり券を購入することができます。
但馬から空路で大阪へ
城崎で温泉を楽しんだのち、城崎温泉駅前から路線バスに乗車します。途中豊岡駅も経由し、40分ほどで但馬の山の上にある「コウノトリ但馬空港」へと到着しました。この辺りは兵庫県ではありますが、大阪や京都とはかなりの距離が離れています。しかも山がちな地形が多く、特急列車に乗っても大阪までは3時間近くを要します。そこで山もなにも関係なく結ぶことができる飛行機の出番というわけです。
但馬空港が位置するのは兵庫県。このフライトの目的地である大阪伊丹空港も同じ兵庫県と、同県内でのフライトとなります。飛行機の路線としては距離も短いので、プロペラ機によって運航されています。但馬空港は大阪伊丹との間に1日2往復が運航されているだけの小さな空港ですが、利用補助のキャンペーンを展開していたりお得に利用できることも多い路線・空港となっています。
フライトタイムは40分ほどで、特急列車と比較すると飛行機の速さが際立ちます。距離も近いことから高度もそこまで上がらないので上空からの景色を楽しみながら大阪伊丹空港へと進みます。上空からも特急列車の所要時間がかかる理由がわかるほど山がちな地形を確認できます。そして大阪を北部から眺めていく、この路線くらいでしか体感できないような航路を取っていきます。
空からの景色を楽しんでいると一瞬で伊丹空港に到着。もちろん機内ではドリンクサービスの時間はないのでキャンディのサービスのみとなりました。プロペラ機となるため、伊丹空港では到着後バスに乗り込みターミナルの到着口まで向かうこととなりました。ここから乗り継いで全国各地へと向かうこともできるので、空路を利用すれば関西以外の地方からも気軽にくることができそうです。
ということで以上、海の京都と外湯をめぐる北近畿旅でした。
天橋立に城崎温泉と知名度も高い観光地が点在している北近畿エリア。距離的な問題もあり、関西エリア以外からの訪問や周遊には難易度が少し高くなってしまいます。それでもいわゆる京都の京都市中心部と比較すると混雑とは無縁で楽しむことができます。今の時期はカニ効果で賑わっている可能性もありますが…
今回第2の人生を過ごしているたんごリレー号に乗車しましたが、そのほかに新しい観光列車はなあかりがこちらのルートを走ったりと、鉄道的にも見ごたえのあるエリアとなっています。
カニ、そして温泉、さらには雪景色も楽しめるこれからの時期にもピッタリなエリア。ぜひ次の旅行先に!
この記事は2024年7月下旬時点での情報です。
最後までお読みいただきありがとうございました。