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【乗車記】特急ソニック 東九州のエース特急で大分小倉を移動する

こんにちは。

今回はJR九州の特急列車ソニックの乗車記をお届けします。

各県の県庁所在地を結ぶ特急列車が多く走っているJR九州。その中でも博多と大分を結ぶ特急ソニックは1時間に2本と高頻度での運転がなされています。これは単に福岡と大分とを結ぶというだけではなく、途中の小倉や中津、別府などの大きな需要のある駅にも停車し、ビジネスと観光の両面での利用がなされている特急列車です。

さらに九州の西側には九州新幹線や西九州新幹線といった新幹線網が充実しているのに対して、東側は新幹線がないことが特急列車が大活躍を見せている理由でもあります。

大分旅行には必ず利用することになるだろう特急ソニックを今回の大分旅行では3回ほど利用してきましたので、乗車記として紹介していきたいと思います。

 

以下目次です。

 

それではスタート!!

福岡と大分を結ぶ特急ソニック

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福岡県の東部に位置する北九州市の中心駅小倉駅にやってきました。今回はここから特急ソニックを利用して大分駅まで向かっていきます。

特急ソニック自体は博多を始発として大分まで結んでいますが、山陽新幹線からの乗り換え需要などもありここ小倉からの乗車も多くなっています。また、小倉博多間の着席需要にも応えている特急となっています。


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特急ソニックには車両も停車駅も2タイプあります。まず車両は6両編成と7両編成のものがあり、それぞれ色も形も変わってきます。こちらは後ほど詳しく紹介したいと思います。

そして停車駅も速達型と停車型の2タイプあり、速達型では博多、折尾、黒崎、小倉、行橋、中津、別府、大分と主要駅を抑えてるのに対して、停車型は中津から別府までの間に柳ヶ浦や宇佐、杵築などに停車をしているため、所要時間は博多大分間で速達タイプよりも20分近く多くなります。


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小倉駅にあった乗車案内では2つの車両が描かれていました。後ほど紹介はしますが、特急ソニックには青い車両と白い車両の2種類があり、白いソニックが6両編成、青いソニックが7両編成となっています。

 

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特急ソニックの中には特急にちりんと表記されているものもあります。これは大分駅で宮崎方面へと向かう特急にちりんと接続を取っている列車に対しては、行先に宮崎の文字が入れられています。

西九州新幹線でも博多には行かないのに博多行きと表記されていると話題になりましたが、こちらの特急ソニックはしっかり小さい文字で大分で接続と書かれていますね。

 

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こちらは大分駅の様子です。左側のホームには博多から到着した特急ソニックが停車しており、右側のホームにはこれから宮崎へと向かう特急にちりんが停車しています。大分駅では特急ソニックと大分から先日豊本線宮崎空港へと向かう特急にちりんとの対面乗換が可能となっており、利便性向上が図られています。

しかし博多から大分で乗り継ぎで宮崎までは所要時間5時間半ほど。やはり鉄道で宮崎へと向かう人は少ないためか、そこまで乗り継いでいるお客さんは多くありませんでした。

 

元かもめの車両の白いソニック

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ここからは特急ソニックで用いられている2つの車両を紹介していきたいと思います。まず紹介するのは885系白いソニック。6両編成のソニックはこちらの白い車両となります。元々は博多と長崎を結ぶ特急かもめ用としてデビューした車両ですが、ソニックにも用いられるようになっています。


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車内に入るとデッキにはでかでかと「かもめ」の文字が描かれております。こんなところからも特急かもめで用いられていた名残を感じます。確かに2021年に長崎から乗車した特急かもめにもこのような装飾がありましたね。


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車内のデッキにはこんなスペースもあり、足元までの景色を楽しめる大きな窓があります。特急ソニックでは大分別府間に別府湾沿いを走る景色のいい区間があるのでこの大きな窓から眺めてみるなんてこともできそうです。


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こちらは利用した指定席の様子です。座席は外装とは異なり黒色で、柄はその座席ごとに異なり、柄の法則性があるようには見えませんでした。そして座席上に目を向けるとJR九州らしく荷物棚は飛行機のように閉められるタイプになっています。

 

ソニックの青いソニック

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続いて紹介するのは883系ソニック。こちらのソニックは時刻表では特に青いソニックとは明記されておらず、白いソニックと書かれている以外のソニックはこちらの車両での運行となっています。こちらの883系ソニックは元からソニック用として導入された車両のため、外装には所々「SONIC」の文字が記されています。


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車内のデッキと客室を仕切るドアは半透明になっており、デッキからも車内の混雑具合が分かるようになっています。また写真にはありませんが885系のかもめと同じように、デッキには美術品やら観光案内などの展示がなされていました。


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車内はこのようになっており、座席のヘッドレスト部分が特徴的な形状になっています。白いソニック885系の座席よりも薄い気はしますが、特に座り心地が悪いなどは感じませんでした。窓割の関係からか一部窓がほぼないような座席もあるので注意が必要です。

そしてこちらも荷物棚は飛行機のように蓋つきのものとなっています。

 


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座席の窓枠には少しだけドリンクホルダーのようなくぼみが付いています。また、窓側にはコンセントも付いていました。車両により変わってくる可能性がありますが、今回乗車した885系白いソニックには窓枠のドリンクホルダーはなかった設備かつ、7両編成と少しだけ長く空いていたので、個人的には883系青いソニックの方が少しだけ快適に移動が出来た印象を持ちました。

日豊本線を進む1時間半の旅

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それでは行きの小倉から大分までの乗車記をお届けしていきます。乗車した小倉駅では進行方向が変わるため、乗り込んですぐに座席の向きを変える必要があります。小倉駅での乗降もかなり多く、短い停車時間で座席の回転まで行うとなるとかなり大変な気がします。

小倉駅を出発すると鹿児島本線と別れ、日豊本線を進んでいきます。山陽新幹線ともお別れです。途中の城野駅までは日田彦山線も同じ線路を走っていきます。


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小倉駅を出て最初に停車するのは行橋駅。福岡県東部の中心駅で、特急ソニックはすべての列車が停車する駅となっています。さらに平成筑豊鉄道田川線との乗換駅になっています。中心駅の名前にふさわしく、駅も高架駅で周辺にもホテルなどビルが立ち並んでいる様子を車窓から見ることができました。


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中津駅から大分県に入り、こちらは宇佐駅。進行方向右側の山には大きくUSAと書かれた看板が設置されており、日本なのにアメリカ!?を売りにしている街ですが、八幡様の総本宮でもある宇佐神宮の最寄駅にもなっています。ちなみに最寄り駅といっても歩いていくには遠すぎるのと、バスは本数が少ないので要注意です。


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宇佐を出発するとこれまでの車窓とは打って変わり山の中を走行していきます。国東半島の付け根の部分を一気にショートカットして、別府湾沿いの傾斜地に広がる別府の街へと入っていきます。

進行方向の右側には別府の町並みと別府を象徴するような湯けむりも見ることができました。別府駅では小倉駅以来の車内の乗客の下車がありました。さすが観光地ともあり下車していくのはほとんどが観光客のようでした。


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別府を発車すると10分ほどで終点の大分駅に到着となります。しかし特急ソニックの車窓はここからが最も注目すべきポイント。別府湾のすぐそばを走っていくため、進行方向左側には別府湾の景色はもちろん左後方に広がる別府の街やその後ろにそびえる鶴見岳までも見渡すことができます。

そしてこのあたりでは車内放送で大分市の観光案内が入ります。そのナレーションは大分市出身の石丸謙二郎さんが担当しています。まさに車窓を楽しむあの番組のような雰囲気を味わうことができます。


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小倉から約1時間半、終点の大分駅に到着しました。乗車した特急ソニックは宮崎方面への特急列車との接続はありませんでした。大分駅で降りていくのはビジネスマンや日常的に使っていそうな人が多く、観光客はそこまでいないように思えました。

大分駅は温泉県として有名なこともあって駅のコンコースなど至る所に温泉マークが付いています。大分に来た実感を得られるような大分駅になっていました。

 

ということで以上、特急ソニックの乗車記でした。

新幹線のない東九州を結ぶエース格の特急列車であるソニック。その名にふさわしく博多からでも2時間少々で大分へと向かうことができます。高頻度運行がされているのもその需要の高さを物語っています。東九州新幹線については全く噂も聞かないので、おそらくこれからも特急ソニックが大分福岡間の移動を支えていくことになりそうです。

D&S列車など観光列車に力を入れているJR九州ですが、スピード重視の特急列車もいまだ健在しています。九州を巡る鉄道旅で、特急列車ごとの緩急を味わってみてはいかがでしょうか。

 

この記事は2023年2月中旬時点での情報です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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