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【北海道旅行記】北方領土が目の前の納沙布岬へ 特急で巡る道東旅⑤

こんにちは。

 

今回は根室にある日本の最東端である納沙布岬を観光します。

道東旅2日目、日本最東の街根室へとやってきました。根室の市街地には目も暮れず根室駅前からバスに乗車。現在一般人が行くことができる日本最東端納沙布岬を目指します。

最北端の宗谷岬に比較すると知名度は落ちるような気がしますが、北方領土が目と鼻の先。貴重な体験・経験をすることができます。

そんな納沙布岬を中心に根室観光の様子を紹介します。

 

以下目次です。

 

それではスタート!!

根室駅からバスで向かう納沙布岬

根室駅の目の前には根室市観光インフォメーションセンターがあります。駅前の観光案内所をイメージしていただければと思います。中にはお土産屋さんや観光案内所が入っている形です。

そして納沙布岬へ向かうバスもこのインフォメーションセンターから出ています。バスターミナルも一緒になっています。

 

センター内に入ってきました。窓口は閉まっている時間でしたが、ここから発車するバスの時刻表があります。

根室市内を走るバスもあれば、釧路や札幌へ向かう高速バス、そして根室中標津空港行きの空港バスも出ています。

 

窓口が空いていなくてもバスのチケットを購入することが出来るように、自動券売機が用意されていました。しかもキャッシュレス決済まである万能さ。

納沙布岬までは路線バスになるので、事前にチケットを購入しなくても乗車することはできますが、ここで往復券を購入すると少しだけお得に購入することが出来るのでおすすめです。

 

バス乗車券売り場のすぐそばにある出口を出ると目の前がバス停になっています。

納沙布岬行きのバスは通常の路線バスタイプの車両。納沙布岬までは45分と短くはない所要時間がかかりますが、この車両での運行になります。

乗車日は普通の平日だったこともありお客さんは8人程度。花咲線に乗っていた人数からすると、だいぶ少ない印象を受けました。

 

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こちらはバスの車窓から見えた根室市役所です。なんでもない市役所だと思いきや、北方領土のPRがすごい。とにかくすごい。

この時はちょっと引き気味だったのも事実だったのですが、この後納沙布岬から実際に北方領土を見てみることで、だいぶ考えが変わります。

 

納沙布岬から北方領土を望む

根室駅を出てしばらくは市街地の中を走行していましたが、ほとんどは何もない草原の中をひたすらに走っていきます。最初はかなり細かく停留所が設定されていましたが、だんだんと停留所間も開いてきます。

終点の納沙布岬が近づくにつれてさいはての地にふさわしい車窓が広がるようになっていきました。納沙布岬に到着後、まず最初に確認するのは帰りのバス停と時刻。今回は帰りのバスまで約50分ほどの滞在となります。

 

まず目に入ったのは駐車場のど真ん中にある碑。「本土最東端納沙布岬」と書かれています。日本の本来の最東端は南鳥島という太平洋にポツンと浮かんでいる島です。

現在は一般人が気軽に立ち入ることはできず、国境の島として防衛省などの一部の機関が設置されているのみとなっています。

したがってこの納沙布岬が最東端になっているという状況です。

 

納沙布岬には様々な場所に最東端納沙布岬と書かれた碑が立っています。実際どこが最東端になるのかというと、こちらの納沙布岬灯台が最東端になります。

そこまで大きな灯台ではありませんが、この納沙布岬水晶島との間はかなりの浅瀬がある難所であり、この灯台は重要な役割を果たしています。

ちなみに中には入ることができません。

 

納沙布岬灯台のすぐ近くの海を覗くと大荒れの模様。風も強く吹き付けていて、波の音も大きく聞こえてきます。雨は降っておらず曇天模様ではありますが、悪天候と呼べるような風の吹き方をしていました。

この納沙布岬周辺にはいくつかの風力発電も見えており、年間を通して風が強い地域であることが分かります。

 

さて納沙布岬灯台を離れて北方領土が描かれている場所までやってきました。

北方領土択捉島国後島色丹島歯舞群島からなり、古来から日本人が住んでいたれっきとした日本の領土でした。しかし、太平洋戦争中ソ連が侵攻し占拠。当時住んでいた日本人は追い出され、以降ロシアとなった現在でも占拠が続けられています。

ここではすぐ近くに見えるのに訪れることはできない、根室北方領土の距離を感じることができます。

 

根室には北方領土から追い出されてしまった島民の人々も一定数住んでいるそうです。

こちらの碑にもそんな人々の思いが如実に表れていますね。

こちらからは実際に北方領土の様子を見ることもできます。写真にも写っているのですが、ちょっと見えないですね。

 

この写真からならわかるでしょうか。ちょっと天気が悪めですが、海の向こうに島が見えています。恐らくですが、こちらは歯舞群島の中でも根室に2番目に近い水晶島です。その距離は約7キロほど。

実効支配前は日本人の住民がいた島です。現在はロシアの警備隊の施設があるくらいで、住民がいる様子はないそうです。確かに島の上には建造物がいくつか確認できますが、街や集落と呼べるほど建物は集まっていないようです。

この距離で見える日本であるはずなのに行けない島。この距離をどう捉えますか?

 

納沙布岬北方領土を学ぶ

納沙布岬周辺にはいくつか施設があります。ただ岬からの景色を楽しむだけではなく、北方領土に関して学ぶこともできます。

納沙布岬でひときわ目を引くのがこちらのタワー。望郷の塔オーロラタワーという名称がついており、展望台からは歯舞群島をしっかりと見ることが出来たそうです。

出来た、と書いたのは現在こちらの施設は休業中。かなり老朽化が進んでおり、建物には危険な箇所もあって正直再開するとは思えません。

 

こちらは返せ北方領土の碑のすぐ手前にある北方館望郷の家です。

2階建ての建物で北方領土に関する展示などがされています。特に入場料はなく、誰でも自由に見学することができます。

 

北方館の2階には展望コーナーがあり、少し高い目線から納沙布岬とその先の北方領土の姿を眺めることができます。

2階からというだけでかなりはっきりと水晶島の姿を確認することができました。またここに設置されている望遠鏡は自由に見ることができます。望遠鏡を覗くと水晶島にある施設がはっきりと見ることができました。

 

館内にはかなりがっつりと北方領土に関する展示がされています。

北方領土各島のデータや現在の状況、占領前の島民の生活や地図、占領後の交流の様子などとにかく見ごたえのある展示がされています。

納沙布岬には約50分の滞在時間を設けましたが、はっきり言って足りませんでした。展示をかなりかいつまんでみる必要があり、心残りしかありません。

 

根室から一気に帯広へ

納沙布岬から再びバスに乗車して根室駅に戻ってきました。

根室駅からは花咲線に乗車して再び釧路へと戻ります。帰りの花咲線普通列車。全駅に停車していきます。

帰りはちょうど学生の帰宅時間と重なり、根室駅や東根室駅から乗り短区間で下車していく学生も多々見受けられました。これぞ地方のローカル線といったところですね。

 

約2時間半を掛けて釧路駅に戻りました。

2日目はまだまだ移動をしていきます。釧路駅からは特急おおぞら札幌行きに乗車します。花咲線からの乗り換え時間は8分ほど。釧路から札幌へと向かう最終の特急列車ということもありかなりの混雑模様。指定席を購入しておいてよかったです。

 

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釧路発車から1時間半、根室から考えると4時間20分ほど。20時半に十勝地方の中心地帯広駅に到着しました。

この時間になるとさすがに駅周辺は真っ暗。かなり寒く感じます。

この時間からでは特に何も出来ることがないので、さっさとホテルへと向かい2日目を終了しました。

 

 

ということで以上根室納沙布岬旅行記でした。

とにかく勉強になりました。これまで北方領土というと教科書程度の認識で、あまり実感がないというのが本音でした。

しかし実際に納沙布岬に訪れて、目と鼻の先にある日本なはずなのにいけない場所を体感することで感覚が一気に変わりました。さらに展示等で北方領土での暮らしを見て、訪れてみたいという旅行者魂もみなぎってきました。

現在領土問題真っ只中ということもあって、ロシアにいったん入国してから上陸するという手段は、たとえ一般人であっても外交問題になりかねないため良い行為とは言えません。したがって本当に上陸手段がありません。

少しでも早く気兼ねなく訪れることのできる日が来ることを祈っています。

 

次回は帯広での宿泊記をお届けします。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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