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【花咲線乗車記】花咲線で日本最東端の根室へ!! 特急で巡る道東旅④

こんにちは。

 

今回は釧路と根室を結ぶ花咲線の乗車記をお届けします。

道東旅2日目は日本最東端の街根室を目指します。釧路から根室へはもちろん列車で。特急が走っていてもおかしくない距離ではあるのですが需要の問題からか、走っているのは普通列車のみ。

釧路から根室へはなんと2時間もの時間がかかります。普通列車で2時間というと気が遠くなりそうな長さですが、この花咲線、車窓がとにかくすごいんです。

そんな車窓をはじめ、根室駅までの乗車記を紹介したいと思います。

 

以下目次です。

 

それではスタート!!

道東の拠点釧路駅から

釧路駅へとやってきました。ここから花咲線に乗車して根室を目指します。

根室へと列車で向かうにはこの釧路から発車する普通列車に乗車する必要があります。釧路から根室へと向かう列車は1日に6本。内2本が快速列車になっています。

今回はそのうちの1本である釧路駅を11:12に発車する快速ノサップに乗車します。

 

快速ノサップが発車するホームへと向かいますがその前に、向かいのホームに停車していたのは観光列車でもあるくしろ湿原ノロッコ号

日本一の大きさを誇る釧路湿原の中をその名の通りゆっくり走っていくトロッコ列車です。夏季限定の運行で車窓から釧路湿原大自然を感じることが出来る列車です。こちらの列車は客車部分が4両編成ありますが、かなり混雑している印象でした。

 

乗車していくのは釧路駅2番ホームに停車中のこちらの列車。快速ノサップ根室行きです。

なんと1両編成。札幌と帯広釧路を結ぶ特急も走る根室本線ですが、それも末端区間となると1両の普通列車で十分にさばけてしまうほどの需要なのでしょう。

花咲線というのは根室本線の内、釧路~根室を指す愛称で、根室の花咲港や名物花咲ガニから名づけられています。

 

釧路駅が始発ということもあり、発車20分ほど前には入線。車内に入ることができます。車内は進行方向を向いているクロスシートロングシートが混在しています。快速列車とはいえ追加料金なしで快適な座席から車窓を楽しむことができます。

車内の混雑状況ですが、乗車日は6月の何でもない平日。札幌からの特急おおぞら1号が隣の1番ホームに到着すると、乗り換え客で車内はほぼ満席の状態に。立ち客はなしでした。

 

大自然の中を行く「地球探索鉄道」

釧路駅を発車すると、すぐに釧路川を渡ります。その後はしばらく市街地を走行していきます。

東釧路駅では釧路湿原知床斜里、網走方面へと向かう釧網線と別れます。釧網線も距離としてはかなり長く、沿線に知床や川湯温泉などの観光地を持つにもかかわらず特急列車は運行されていません。

 

東釧路駅、武佐駅を過ぎると家々が消え、車窓にはこれでもかというほどの大自然が広がります。

さっそく大自然北海道のすごさを感じますが、このくらいなら北海道各地の車窓から眺められるもの。花咲線の特殊なところは大自然でもその種類がどんどん変化していくことにあります。そんな特徴から花咲線には「地球探索鉄道」というスローガンもつけられています。

 

原野とも草原とも取れる何にもないところをひた走ること50分ほど、草花の車窓が一転し大海原が見えてくると途中駅では最も規模が大きい厚岸駅に到着します。

この厚岸は牡蠣で有名な街。駅周辺には名物牡蠣を使用した駅弁屋や牡蠣を味わえる道の駅があります。快速ノサップに乗車していたお客さんも3割くらいが厚岸駅で下車しました。

写真は厚岸湖。この厚岸湖を過ぎると花咲線イチの見どころである別寒辺牛湿原へと突入します。湿原のど真ん中を走るため、右も左も大自然を楽しめる車窓なんですが、、

写真がなかった…!!

 

厚岸駅を出て25分、浜中駅へと到着します。

浜中駅にはルパンがいます。北海道のこんな僻地に唐突すぎる!!って感想ですよね。

この浜中町ルパン三世の作者モンキー・パンチ先生の出身地。そのため浜中駅にはルパンがいるんですね。

花咲線で使用されている車両にはいくつかラッピング車両があり、この関係性からルパン三世ラッピングの車両も存在しています。

 

厚岸付近から内陸を走行していた花咲線は落石駅付近で再び太平洋岸へと出ていきます。このあたりの太平洋岸は荒々しさを感じ、厚岸付近の太平洋とはまた違った表情を見ることができます。

 

日本最東端の駅と最東端の有人駅

2時間ちょっとの鉄道旅も間もなく終盤。根室駅に近づくと風力発電の風車や放牧されている牛の姿をよく見るようになります。

いつまで経っても家々が見えてこないのが、北海道の中でも僻地であることを表しています。

 

終点根室駅の1つ手前東根室駅です。乗車していた快速ノサップは通過してしまうので、進行方向右側によく注目しておく必要がありそうです。

駅には日本最東端の駅と書いた看板が設置されています。写真は復路で東根室駅に停車した際に撮影しました。

 

東根室駅を通過すると終点根室駅に到着します。

根室駅は完全にレールが途切れている終着駅となっています。最北の駅稚内に訪れた時と同じような感動を味わえるかもしれません。

線路の終点がここからも見えていますが、駅からは徒歩3分ほど離れています。

 

到着した根室駅のホームの端にはこのような看板があります。

最北端である稚内駅にも枕崎駅からの距離等が書かれていましたが、ここ根室駅はそこまで大きく最東端を売りにしているわけではなさそうです。確かに最東端の有人駅であって、実際の最東端は東根室駅ですからね。

 

東のさいはて「根室駅」

さて釧路駅を出発してから2時間ほど、花咲線の終点根室駅に到着しました。
結局、釧路駅から乗り込んだ乗客の半分以上が終点根室駅まで乗り通していました。客層としても明らかに観光客が多く、根室駅到着後は各々さいはての駅舎や列車を撮影したりと普段から利用している人の動きではなかったですね。

ホーム以外にも数本線路が敷かれている根室駅ですが、1日6本の釧路行き以外に列車が入ってくることはそうありません。

 

根室駅のホームには北海道の駅ではよく見る気温計がありました。2度に見えますが、1が消えているだけで12度はあります。

ただ6月中旬にもなってお昼過ぎに12度しかないってかなり寒いですけどね。北海道の気温と日の出の早さは常識が通用しない気がします。

 

花咲線はさんざん紹介しているように、地球探索鉄道との名が付き観光路線化を目指しています。変わる車窓は乗っているだけでも観光になることは確かです。

根室駅ではそんな花咲線の見どころを紹介しているマップが用意されています。1日6本とかなり少ない本数、かつ昨今のJR北海道の状況からしても廃止!なんて言われてもおかしくはない花咲線

少しでも観光客を取り入れようと努力しているのがひしひしと伝わってきました。

 

こちらは根室駅の時刻表。よく見る時刻表とはかなり異なる形をしています。やはり1日6本なので、この形のほうが見やすいですもんね。

時刻表には釧路から札幌へ向かう特急おおぞらの釧路発時間も一緒に明記されていました。鉄路ならば根室から札幌まではだいたい6~7時間ほどの所要時間ですね。

 

こちらは根室駅の駅舎です。

ホームが1つしかないのは最北の稚内駅と同じなのですが、駅舎はかなりこじんまりとしています。待合室等、始発駅として最低限の設備があるといった印象でした。

お店は駅前、もしくは同じ駅舎内ですがいったん外に出てから入る必要があります。

ここ根室から現在一般人が向かうことが出来る日本最東端の納沙布岬を目指しますが、それはまた次回。

 

 

ということで以上乗車記でした。

建物が多く集まる釧路の市街地から始まり、草原に海に原野に湿原とその車窓がどんどん変化する花咲線

誰もが一度は行ってみたいと思う日本最東端の街根室へ向かうには、この花咲線もしくはバスを利用することになるでしょう。花咲線では普通列車でも絶景ポイントでは速度を落としたり、スマホで車窓案内をするなど、観光列車ならぬ観光路線化を進めています。

利用することで日本最東端へと向かう鉄道を維持していきたいですね。

 

次回は北方領土を望める納沙布岬へと向かいます。

北方領土について考えさせられるいい機会になりました。お楽しみに。

 

 

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